2. 《申請しないともらえない》(2)年金生活者支援給付金

年金生活者支援給付金とは、公的年金やそのほかの所得が一定基準額以下の方に対し、生活を支援するために年金に上乗せして支給されるものです。

受給している基礎年金によって、次の3つに分けられます。

  • 老齢年金生活者支援給付金
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金

この記事では、老齢年金生活者支援給付金について解説します。

老齢年金生活者支援給付金の詳細は、以下の通りです。

老齢年金生活者支援給付金「支給要件・給付額」

老齢年金生活者支援給付金「支給要件・給付額」

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」 をもとに筆者作成

なお、基準額は令和7年度では5450円/月ですが、毎年改定されています。物価変動率の上昇に伴い、本年度は昨年度より2.7%の増額となっています。

要件に該当する方には「年金生活者支援給付金請求書」が送付されるため、必要事項を記入のうえ忘れずに返送しましょう。

【補足的老齢年金生活者支援給付金】
前年の所得の合計額が次の金額以下の方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。

  • 1956年4月2日以降生まれ:78万9300円超88万9300円以下
  • 1956年4月1日以前生まれ:78万7700円超88万7700円以下

老齢年金生活者支援給付金は、基準となる所得額を少額でも超えてしまうと支給対象から外れてしまいます。

そのため、所得基準額を少し超えてしまう方よりも、老齢年金生活者支援給付金を受給する方の方が、所得が多くなる可能性があります。

このような状況を解消するために「補足的老齢年金生活者支援給付金」が設けられています。