6. 2025年度の年金額はいくらになった?働き方ごとの目安年金額5パターン

2025年1月24日に、厚生労働省より「令和7年度の年金額」が公表されました。2025年度の年金額は以下のとおりです。

  • 国民年金(老齢基礎年金(満額)):6万9308円(1人分※1)
  • 厚生年金:23万2784円(夫婦2人分※)

※1 昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額6万9108円(対前年度比+1300円)です。

※2 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準です。

厚生年金の年金額例は一定のモデルケースに基づいています。そのため、実際に受け取る金額は、これまでの働き方や保険料の納付状況などによって大きく異なる点に注意が必要です。

今回は新たに、夫婦それぞれの働き方に応じた年金額の試算も公表されました。現役時代の収入やキャリアの違いが年金額に与える影響が、よりイメージしやすくなっています。

6.1 ①厚生年金期間中心の男性のケース

年金月額:17万3457円

  • 平均厚生年金期間:39.8年
  • 平均収入:50万9000円※賞与含む月額換算。以下同じ。
  • 基礎年金:6万8671円
  • 厚生年金:10万4786円

6.2 ②国民年金(第1号被保険者)期間中心の男性のケース

年金月額:6万2344円

  • 平均厚生年金期間:7.6年
  • 平均収入:36万4000円
  • 基礎年金:4万8008円
  • 厚生年金:1万4335円

6.3 ③厚生年金期間中心の女性のケース

年金月額:13万2117円

  • 平均厚生年金期間:33.4年
  • 平均収入:35万6000円
  • 基礎年金:7万566円
  • 厚生年金:6万1551円

6.4 ④国民年金(第1号被保険者)期間中心の女性のケース

年金月額:6万636円

  • 平均厚生年金期間:6.5年
  • 平均収入:25万1000円
  • 基礎年金:5万2151円
  • 厚生年金:8485 円

6.5 ⑤国民年金(第3号被保険者)期間中心の女性のケース

年金月額:7万6810円

  • 平均厚生年金期間:6.7年
  • 平均収入:26万3000円
  • 基礎年金:6万7754円
  • 厚生年金:9056円

自分が将来どれくらい年金をもらえるのか気になる方は、「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」を活用してみましょう。

とはいえ、年金と貯蓄で老後の生活費をまかなえるかどうかは、それぞれの家計状況や暮らし方によって大きく異なります。

なお、令和7年度(2025年度)の年金は1.9%引き上げられましたが、前年度(2024年)の物価上昇率は2.7%。つまり、年金が増えても、それ以上に物価が上がっているため、実質的には目減りしているというのが現状です。