「働き方改革」の言葉だけが一人歩きし、まだまだワークライフバランスがうまく保たれているとは言えない日本の仕事事情。2019年4月1日から年5日の有給休暇取得の義務化が決定したものの、そのためにかえって残業や持ち帰り仕事が増えてしまうという懸念が消えたわけではありません。そして、有休取得を自由に行使できる「権利」ではなく「義務」としたところで、日本人の根本的な“働き詰め”体質はあまり変わらないのではという指摘も聞こえてきます。
そんな中、世界最大級の総合旅行サイト・エクスペディアの日本語サイトであるエクスペディア・ジャパンは、毎年恒例となっている世界19カ国18歳以上の男女計1万1,144人による有給休暇の国際比較調査を実施。12月10日には、エクスペディア・ジャパン代表の石井恵三さん、株式会社ワーク・ライフバランスの堀江咲智子さん、そして特別ゲストとしてフリーアナウンサーの神田愛花さんが登壇した調査結果発表会を行いました。
とにかく休むことに罪悪感がある日本人
今回の調査によると、日本の有給休暇取得率は50%で、3年連続世界最下位。ワースト2位であるオーストラリアの取得率70%に圧倒的な差を付けての最下位という結果でした。
また、59%の日本人が「有給休暇を取得することに罪悪感がある」と回答。これは世界で最も高い割合です。さらに、「自分はより多くの有給休暇をもらう権利がある」と回答したのは世界で最も低い割合の54%と、「本当は有給休暇を取得したいけれども罪悪感があって取得できていない」という日本の実態が明らかになりました。