4. 国民健康保険料の支払いが苦しいときは
国民健康保険料は、所得が0円でも支払う必要があります。
さらに前年の所得で決まるため、退職した翌年などは支払いが苦しいというときがあるかもしれません。
しかし、支払いを放置すれば延滞金等が発生してしまいます。
まずはお住まいの市町村(特別区を含む)の国民健康保険の窓口まで相談しましょう。
解雇などによって離職を余儀なくされた方の場合、軽減措置が設けられています。さらに、災害等により生活が著しく困難となった世帯なども、保険料を減免できる可能性があります。
窓口で相談することで分割払いなどが可能になることもあるので、まずは相談しましょう。
また、自営業の方で確定申告等を行っていない場合、本来であれば受けられるはずの軽減(均等割額・平等割額の軽減や未就学児にかかる均等割額の軽減など)が反映されていないケースがあります。
確定申告や住民税申告を行うことで、保険料が抑えられることもあるのです。
5. まとめにかえて
6月中旬より、続々と2025年度の国民健康保険料の通知書が送られる予定です。
給与天引きではなく自発的な納付となるため、その金額の大きさを実感しやすいものです。
また保険料は毎年変動し、上限額は年々増加傾向にあります。
制度改正が家計に及ぼす影響は少なくありません。健康保険法施行令等の一部を改正する政令が交付され、8月1日より施行予定です。
制度の動向には注視しましょう。
参考資料
- 厚生労働省「国民健康保険の保険料(税)の賦課(課税)限度額について」
- 厚生労働省「国民健康保険の保険料・保険税について」
- 新宿区「令和7年度 国民健康保険料 概算早見表(総所得金額等)」
- 奈良市「令和7年度国民健康保険料決定通知書の送付について」
- 厚生労働省「健康保険法施行令等の一部を改正する政令の公布について(通知)」
マネー編集部社会保障班