2. 「50歳代・60歳代以上では何が多い?」年代で選ばれる保険は変わる

では、各年代でどのような種類の保険が選ばれているのでしょうか。

一般社団法人生命保険協会が公表した「生命保険の動向(2024年版)」で、個人保険新契約の保険種類別構成比をみていきましょう。

純粋な新規顧客の契約である新契約では、どの世代で何が選ばれているのでしょうか?

個人保険新契約の年代別構成比の推移(件数ベース)

個人保険新契約の年代別構成比の推移(件数ベース)

出所:一般社団法人生命保険協会「生命保険の動向(2024年版)」全頁

構成比にある保険種類の「その他」には医療保険やこども保険などが含まれています。

こども保険(学資保険)とは、子どもの高校や大学入学といった教育費に備える保険です。

そのため、20歳未満をのぞいた20歳代から60歳以上の「その他」の保険種類は医療保険など、こども保険以外の要素が強いことがわかります。

個人保険新契約の保険種類別構成比の図表を要約すると、以下のポイントがあげられます。

  • 全世代で「その他」(医療保険やこども保険等)の割合が半分以上を占めている。
  • 20歳未満〜40歳代では、「その他」の次に「定期保険」が選ばれている。
    →とりわけ20歳代以上は結婚・出産・住宅購入などのライフイベントが多い世代のため、一定期間の保障を重視している表れとも言えるでしょう。
  • 50歳代・60歳以上では、「終身保険(定期付き含む)」の割合が多い
    →とりわけ60歳以上では41.2%と過半数近くを占めるほどの存在感を示しています。老後への備えとして「一生涯の保障」を求める声が反映されているとみられます。