来月(10月)は年金支給月です。公的年金額は、毎年度見直されています。
2025年度の公的年金額は「3年連続引き上げ」となりましたが、「マクロ経済スライド」による調整がされており実質的には目減りしている状況です。
では、「国民年金」と「厚生年金」は平均で月額いくら受給できるのでしょうか。
今回は、全体・男性・女性の「平均年金月額」をご紹介します。
また、シニア世帯の貯蓄額の平均・中央値、平均的な家計収支についても見ていきます。
1. 2025年度の公的年金額は「3年連続引き上げ」
2025年度の公的年金額は、3年連続引き上げられました。2025年度は前年度より1.9%の増額となっています。
1.1 2025年度の年金額の例
- 国民年金(老齢基礎年金(満額)):6万9308円(1人分※1)
- 厚生年金:23万2784円(夫婦2人分※2)
※1 昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額6万9108円(対前年度比+1300円)です。
※2 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準です。
厚生年金は40年間「会社員として月額45万5000円(平均)を稼いだ夫」と「ずっと専業主婦もしくは自営業だった妻」の組み合わせをモデル世帯と想定。
上記の年金額は、「夫の老齢厚生年金+夫婦2人分の老齢基礎年金」となります。
3年連続のプラス改定となった一方で、実は年金そのものは、実質目減りとなっているのです。