いよいよ12月、師走に入りました。
年の瀬が迫るこの時期は、来年の家計と将来の生活資金を見直すのによいタイミングです。
年金生活を支える公的制度の一つに、消費税率引き上げ分を活用し2019年に創設された「年金生活者支援給付金」があります。
「年金生活者支援給付金」は、基礎年金受給者のうち、所得が一定基準を下回る方が申請手続きを行うことで、2カ月に一度の年金支給日に《年金に上乗せして支給される給付金》です。
給付基準額は毎年度見直されており、2025年度は物価変動を背景に、前年度と比較して2.7％増額されています。
今回は、「年金生活者支援給付金」の2025年度の給付基準額、支給要件、申請方法について解説します。
1. 年金に上乗せ支給される「年金生活者支援給付金」制度とは？
「年金生活者支援給付金」は、公的年金を受け取っていてもなお所得が一定基準より低い世帯を対象とした支援制度です。
支給対象となり申請を行えば、2カ月に一度の年金支給日に、公的年金に上乗せして継続的に受け取れます。
なお、年金生活者支援給付金は一時的な給付ではなく、要件を満たしている限り継続して支給される恒久的な制度である点も特徴です。
1.1 「年金生活者支援給付金」の種類は3つ
年金生活者支援給付金は、受け取る基礎年金の種類によって、3つの区分に分かれています。
- 老齢年金生活者支援給付金（補足的老齢年金生活者支援給付金）
- 障害年金生活者支援給付金
- 遺族年金生活者支援給付金
次章では、「年金生活者支援給付金」の支給対象となるのは、どのような人なのかを確認していきましょう。
