スマートフォンが日常生活の一部となった昨今、アプリの使い方にも世代ごとの違いがあるのでしょうか。

アプリと一口にいっても、その種類も様々です。スマートフォンやタブレットでウェブサイトを閲覧するために利用する「ブラウザアプリ」だけでもGoogle Chrome、Safari、Microsoft Edgeなど有名なアプリがたくさん存在します。

コミュニケーションツールとして定着しつつあるLINE、動画配信ツールのYouTube、SNSの代表格であるXやFacebook、InstagramやTiktokなどもアプリの一つです。

今回は、調査を元にそんなアプリの利用時間について、世代ごとの違いをみていきます。

1. アプリの使い方はどんな感じ?

フラー株式会社が公開した「アプリ市場白書2024」から、日本人のアプリの使い方を見ていきましょう。

1.1 調査概要

  • 調査方法:フラー株式会社が提供するアプリ市場分析サービス「App Ape(アップ‧エイプ)」による調査。
    国内約50万台のAndroid端末から収集したサンプルデータを対象に分析。
    本資料で扱う指標(MAU、利用時間等)の数値は、Androidアプリのデータを示す。
     
  • 調査対象期間:調査対象期間は2024年1月〜12月とした。比較データとして前年比データも用いた。

1.2 日本人のアプリ利用時間は?

日本人は1日にアプリを130回起動させており、1日あたり5.1時間利用しています。
2023年から1日あたりの起動回数は8回、利用時間は3.3分増加しています。

日常生活のいたるところでアプリを利用することが増えているため、何度もアプリを起動しているのでしょう。

2. 世代ごとにアプリの使い方は違う?

ここからは、世代ごとのアプリ利用方法を見ていきます。

2.1 各世代のアプリ利用時間帯

時間帯によるアプリの利用状況は?

アプリ利用時間帯分析グラフ

出所:日本人のアプリ利用時間は1日5時間6分 | フラー株式会社

時間帯別のアプリ利用率を見ると、全年代で12時ころと夕方から夜にかけての時間で利用率が上昇しています。
一方、午前2時から午前4時の深夜には利用率が低下しています。

世代別に見てみると、20代から50代の利用時間帯には大きな違いがありません。

一方、10代では午前8時から11時ころの利用率が低くなっています。中学校ではスマホが持ち込み禁止だったり、高校では校内でのスマホ利用が禁止されていたりすることから、学校の時間は利用率が低くなっているのでしょう。

また、60代以上では夕方から夜の利用率が低くなっています。
スマホ以外のツールから情報を取得している可能性もありますね。

2.2 気になるZ世代のアプリ利用時間は?

世代ごとのアプリ利用時間の状況

世代ごとのアプリ利用時間の状況

出所:日本人のアプリ利用時間は1日5時間6分 | フラー株式会社

それでは、世代ごとのアプリ利用時間を見ていきましょう。

  • 2000年代生まれの「Z世代」…5時間55分
  • 1980〜1990年代生まれの「ミレニアル世代」…5時間31分
  • 1960〜1970年代生まれの「X世代」…4時間48分

「Z世代」が一番長く、次いで「ミレニアル世代」、「X世代」の順となりました。

全体的に見てみると若い世代のほうが利用時間が長いことはイメージ通りなものの、Z世代とミレニアル世代ではさほど違いがないことは驚きですね。

一方で、使用しているアプリの内訳をみると世代間で大きく違いがあることがわかります。

ブラウザアプリの利用時間はZ世代が40分、ミレニアル世代は57分です。
ミレニアル世代のほうがブラウザアプリの利用割合が高いことがわかりますね。

一方、SNSアプリや動画アプリの利用時間をみてみると、Z世代はSNSアプリの利用時間がは88分、動画アプリは113分にものぼります。ミレニアル世代では、SNSアプリが57分、動画アプリが76分なので大きな差がありますね。

3. まとめにかえて

今回は日本人のアプリ利用時間について、世代ごとに注目してみていきました。

日本人全体の平均では1日あたり5時間6分でしたが、Z世代で5時間55分、ミレニアル世代で5時間31分、X世代で4時間48分と、若い世代がより長い結果に。

また、使用するアプリにも違いがあり、X世代やミレニアル世代は比較的ブラウザアプリが多いものの、Z世代はSNSアプリや動画アプリを多く使用していることがわかりました。

それぞれの世代によって、情報収集の仕方が違うことがわかります。

このような違いを理解しながら他の世代に接してみると、お互いのことがよくわかるかもしれませんね。

参考資料

LIMO・U23編集部