2025年6月から年金受給額が増額となりました。

ただし、国民年金の満額受給額は月額6万9308円、厚生年金受給者の平均年金月額は14万6429円※と決して高額ではありません。

なかには、年金だけでの生活が厳しい人もいるでしょう。

そのような人は、「年金生活者支援給付金」を受け取れるかもしれません。

本記事では、2カ月に1度年金に上乗せして支給される「年金生活者支援給付金」の受給要件や、平均給付月額をご紹介します。

※国民年金を含みます。

1. 年金生活者支援給付金とは

年金生活者支援給付金とは、基礎年金を受給していて年金やその他の所得が一定基準額以下となる方へ向けて、生活の支援を図ることを目的に支給されるお金です。

受給中の基礎年金の種類によって「老齢年金生活者支援給付金」「障害年金生活者支援給付金」「遺族年金生活者支援給付金」の3種類に分かれており、偶数月の15日※にその前月までの2カ月分が通常の年金に上乗せして支払われます。

「障害年金生活者支援給付金」と「遺族年金生活者支援給付金」は、それぞれの年金(障害基礎年金・遺族基礎年金)を受給していて、前年の所得が年472万1000円以下の人が受給対象です。

また「老齢年金生活者支援給付金」の受給要件は以下のとおりとなります。

※偶数月の15日が土日祝日となる場合は、その直前の平日が年金生活者支援給付金の支給日になります。

1.1 老齢年金生活者支援給付金の支給要件

  1. 65歳以上の老齢基礎年金の受給者である
  2. 同一世帯の全員が市町村民税非課税である
  3. 前年の公的年金等の収入金額※1とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は889300円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は887700円以下※2である。
    ※1…障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれない
    ※2…昭和31年4月2日以後に生まれた人で789300円を超え889300円以下である場合、昭和31年4月1日以前に生まれた人で787700円を超え887700円以下である場合には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給される

上記全てを満たす人は、老齢年金生活者支援給付金を受け取れます。(申請手続きが必要です)

本人の年金やその他の収入が少ない事に加えて、同一世帯全員が住民税非課税であることが必要です。