6月に入り、2025年夏季ボーナスの季節が到来しました。⼀般財団法⼈ 労務⾏政研究所の調査によると、東証プライム上場企業の多くの業種で前年を上回る支給額となり、中には過去最高を記録する業種も見られます。
物価高が続く今、この増額は多くの家計にとって朗報です。しかし、通常の給与とは大きく異なるこの臨時収入、どう活用すべきか悩む方も多いのではないでしょうか。
近年は老後資金への不安から、ボーナスを貯蓄に回す傾向が強まっています。ただ、単に預金するだけでは資産を増やす機会を逃しているかもしれません。適切な運用方法を選べば、将来の生活にさらなる余裕をもたらすことができます。
本記事では、2025年夏季の業種別ボーナス支給額の一覧と、受け取ったボーナスを効果的に活用するための選択肢をご紹介します。この夏のボーナスを最大限に活かすヒントとしてお役立てください。
1. 2025年夏季ボーナスの妥結水準
2025年夏季賞与の妥結水準(見込み額)を、業種別に見ると以下のようになります。
【製造業】※金額上位順
- 輸送用機器:98万7670円(3.7%)※うち自動車:104万4621円(3.2%)
- 機械:95万4431円(3.7%)
- 鉄鋼:93万4000円(−3.5%)
- 電気機器:93万1911円(4.7%)
- 非鉄・金属:86万4494円(10.7%)
- 化学:85万9172円(2.9%)
- ゴム:83万5000円(1.7%)
- 水産・食品:77万857円(3.7%)
- 紙・パルプ:70万7143円(2.1%)
【非製造業】※金額上位順
- 建設:97万6667円(7.5%)
- 情報・通信:90万7250円(2.7%)
- 電力:89万2600円(7.6%)
- 商業:60万8036円(3.5%)
- 陸運:40万5836円(1.2%)
※カッコ内は対前年同期比
金額的に上位となっている業種が、製造業の中では「輸送用機器」「機械」、非製造業では「建設業」となっており、3業種とも95万円を超える数字となっています。
一方で、前年同期比で見た上昇率としては、「非鉄・金属」の業種が10.7%のトップとなり、その後に「建設」「電力」と続いています。
統計結果の業種一覧のうち、「鉄鋼」のみが前年同期比でマイナスの数字となりました。