梅雨の季節は、雨による視界不良や滑りやすくなる路面の影響で自転車の運転にも注意が必要な時期です。
そんな中、近年はスマートフォンを操作しながらの「ながらスマホ」運転による事故が増加しており、特に若年層での発生が目立っています。
そして、2024年11月からはスマホの通話や画面注視といった運転中の行為に対して、道路交通法で罰則が科されるようになりました。
今回は「ながらスマホ」運転による自転車事故の実態と罰則強化の内容、また《身を守る備え》として自転車保険の基本補償について解説します。
1. 【全体の約5割が19歳以下】年々増加する「ながらスマホ」運転の自転車事故
「ながらスマホ」運転による自転車の重大事故は、どれくらい起きているのでしょうか?
まずは、警察庁交通局が令和7年2月27日に発表した「令和6年における交通事故の発生状況について」、ここ数年の「ながらスマホ」運転による自転車事故の件数をみてみましょう。
※「ながらスマホ」運転とは、停止状態を除き自転車の運転中に携帯電話やスマホで通話したり、画面を注視したりすることです。
【令和6年】「ながらスマホ」運転自転車関連死亡・重傷事故件数
※( )内の数字は死亡事故件数
- 画像目的:25件(1件)
- 通話目的: 3件(0件)
ここ数年の「ながらスマホ」運転による自転車事故の件数について、注目すべきポイントを2つにしぼって解説します。
1.1 ポイント①令和6年は「ながらスマホ」による事故が過去最多の28件に
自転車運転中のスマホ使用による死亡・重傷事故は年々増加傾向にあり、令和6年は過去最多の28件。うち25件が画面注視中と、スマホを見る行為が事故の大半を占めています。
1.2 ポイント②「通話」よりも「画面の注視」が圧倒的に多い
通話中の事故は近年では数件にとどまる一方で、画面を見ていたことが原因の事故が圧倒的に多く、危険性が高いことが明らかです。
また、「ながらスマホ」運転によって重大な事故を起こす人はどの年代に多いのでしょうか?
「ながらスマホ」による自転車の死亡・重傷事故は、19歳以下が63件で全体の55.3%を占めています。
さらに20歳代を含めると、約75%が29歳以下の若年層に集中していることがわかります。
年齢が若いほどスマホ使用中の自転車事故が起きやすく、家庭や学校での注意喚起が求められます。
2. 【2024年11月・道路交通法改正】自転車「ながらスマホ」運転が新たな罰則対象に!
停止しているときを除き、自転車の運転中にスマホで通話したり画面を注視したりする「ながらスマホ」運転が道路交通法で禁止され、2024年11月から罰則が適用されるようになりました。ちなみに、スマホを手に持って操作するのはもちろん、自転車に取り付けたスマホの画面を見続ける行為も禁止されます。
「ながらスマホ」による自転車事故は年々増加しており、特に若年層に多く見られます。
画面を注視しながらの運転は重大事故につながりやすく、2024年11月からは罰則も強化されました。
ルールを守ることはもちろんですが、万が一の事故に備える意識も大切です。
そこで注目したいのが、自転車利用時の《身を守る備え》となる自転車保険の基本補償です。
3. 《身を守る備え》【自転車保険】の補償は主に2つ
すでに多くの自治体で自転車保険の加入が義務化されており、通勤や通学などの日常で自転車を使う人には欠かせない備えになります。
基本の補償は大きく分けて2つ。ひとつは、他人にケガをさせたり物を壊してしまった場合に備える「個人賠償責任補償」。もうひとつは、自分自身がケガをしたときに対応できる「傷害補償」です。
【自転車保険】基本の補償は2つ4/4
マネー編集部保険班作成
3.1 補償①相手に対する個人賠償責任補償
相手にケガをさせてしまったり、物を壊してしまった場合の補償です。高額な賠償に備えるためにも、補償額が無制限か1億円以上など、十分な金額を設定している保険を選ぶとより安心できます。
3.2 補償②:自分への傷害補償
自分自身が自転車の運転によってケガをしたときに、治療費などをカバーする補償です。入院・通院・手術費用のほか、死亡や後遺障害への保障が含まれるかどうかも確認が必要です。補償の範囲や金額はプランによって異なるため、通勤・通学スタイルに合った内容を選ぶことが大切です。
また、自転車保険はクレジットカードや自動車保険などに付帯されている場合もあります。新たに加入する前に、現在加入している保険の補償内容を確認しておくと安心です。
4. 自転車事故に備えるには「意識」と「補償」の両立を
今回は「ながらスマホ」運転による自転車事故の実態と罰則強化の内容、また《身を守る備え》として自転車保険の基本補償について解説しました。
まとめると、
- 「ながらスマホ」事故は年々増加し、若年層に集中
- 2024年11月からスマホ操作中の運転に罰則が適用
- 万一の備えとして、自転車保険の補償内容を見直すことが大切
日ごろから安全意識を高めつつ、《身を守る備え》として保険にも目を向けておきたいですね。
参考資料
マネー編集部保険班