梅雨の時期は、雨や路面の影響で自転車の運転に気をつけたい季節です。とくに高齢者に多いのが、命に関わる重大な自転車事故です。

今回は、警察庁の統計「令和6年交通事故の発生状況」をもとに、自転車事故の年齢別傾向やヘルメット着用率、そして《身を守る備え》である自転車保険の補償内容について解説します。

1. 【約7割が65歳以上】命に関わる重大な自転車事故の年齢別発生状況

まずは、警察庁交通局が令和7年2月27日に発表した「令和6年における交通事故の発生状況について」、年齢層別の自転車乗用中死傷者数をみていきましょう。

【令和6年】年齢層別・自転車乗用中死傷者数(第1・第2当事者)

【令和6年】年齢層別・自転車乗用中死傷者数(第1・第2当事者)

出所:警察庁交通局「令和6年における交通事故の発生状況について」

【令和6年】年齢層別・自転車乗用中死傷者数(第1・第2当事者)

  • 65歳以上の死者数:225人(69.4%)→全体の約7割
  • その中で自転車の車両単独事故:66人(29.3%)→65歳以上の中で約3割

1.1 全体の約7割が65歳以上

自転車事故で命を落とされた方のうち、65歳以上が225人で全体の約7割を占めています。その中でも「転倒」など単独事故によるケースも多く、65歳以上の死亡者数の約3割を占めました。

1.2 高齢者はさらにリスクが高く要注意

75歳以上になると死亡者数が急増し、80歳代は最多の65人にのぼります。見た目の事故件数が少なくても、高齢になるほど命に関わるケースが増えているのがわかりますね。