2. 夫婦「4組に1組」が不妊の検査・治療の経験あり、赤ちゃんの「10人に1人」は生殖補助医療で誕生

日本の出生数が減少の一途をたどる中で、その一方で、子どもを望む夫婦の多くが頼る存在となっているのが不妊治療です。現在、夫婦の4組に1組が不妊の検査や治療を受けた経験があるという事実をご存知でしょうか? この数字は、不妊が特定の誰かの問題ではなく、非常に多くのカップルが直面している身近な課題であることを示しています。

不妊の検査や治療を受けたことがある夫婦の割合

不妊の検査や治療を受けたことがある夫婦の割合

出所:厚生労働省「不妊治療と仕事との両立サポートハンドブック(令和7年3月)」

さらに、近年では不妊治療の技術が進化し、生まれてくる赤ちゃんのおよそ10%が生殖補助医療によって誕生していると言われています。これは、子どもを授かることを諦めずに医療の力を借りる夫婦が増えていること、そしてその選択肢が大きく広がっていることを意味します。

全出生児に占める生殖補助医療による出生児の割合

全出生児に占める生殖補助医療による出生児の割合

出所:厚生労働省「不妊治療と仕事との両立サポートハンドブック(令和7年3月)」

不妊治療は、子どもを望む多くの夫婦にとって、今や特別なものではなく身近な選択肢となりつつあります。しかし、治療には時間や費用だけでなく、心身への負担も少なくありません。

次に、不妊治療の基本的な内容や、特に女性にかかる負担について詳しく見ていきましょう。