6. 65歳以上の年齢階級別就業率はいずれも過去最高に
ここまで65歳以上の無職世帯について見てきましたが、現代では働くシニアも増えています。
総務省「統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」より、65歳以上の年齢階級別就業率を確認しましょう。
6.1 65歳以上の年齢階級別就業率
- 65~69歳:52.0%
- 70~74歳:34.0%
- 75歳以上:11.4%
ひと昔前までは60歳で退職が一般的でしたが、現代は60歳代後半で約半数の人が就業しており、70歳代前半でも約3人に1人が就業しています。
7. まとめにかえて
65歳以上の無職夫婦世帯では、毎月約3.4万円の家計赤字が発生していることがわかりました。平均貯蓄額は2560万円ですが、これはあくまで平均であり、世帯間の格差も存在します。
公的年金は2025年度に1.9%増額されましたが、実質的には目減りしている点に注意が必要です。
老後の生活を安定させるためには、年金以外の収入源の確保や資産運用、支出の見直しを検討することが大切です。早めの準備で安心して暮らせる老後を目指しましょう。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」
- 総務省統計局「第3 家計調査の貯蓄・負債編の見方」
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果-(二人以上の世帯)」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省「統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」
LIMO編集部