政府は、高齢者向けのNISA制度として「プラチナNISA」の導入を検討しています。
プラチナNISAは、現行のNISAとは別に高齢者が利用できるものですが、どのような特徴があるのでしょうか。
本記事では、現行のNISA制度の概要と共に、プラチナNISA制度の内容について解説していきます。
プラチナNISAの認知度や期待される制度内容についても実際の調査データをもとに紹介しているので、あわせて参考にしてください。
1. そもそも「新NISA」とは？概要をおさらい
まずは、現在のNISA制度について簡単におさらいしてみましょう。
NISA（少額投資非課税制度）とは、投資によって得た利益に対して税金がかからない仕組みです。
通常、株式や投資信託などの金融商品で得られる利益や配当には、原則として「20.315%」の税金が課せられますが、NISAを利用することで、これらの利益は非課税となり、税負担を軽減することができます。
たとえば、投資で100万円の利益が得られた場合、通常であれば約20万円が税金として引かれますが、NISAを利用すると、その利益に税金がかからず、100万円全額を手にすることができます。
NISAはこれまでも存在していましたが、2024年1月に大幅に改正され、新たに「新NISA」としてスタートしました。
1.1 2024年からスタートした「新NISA」とは？何が変わった？
新NISAでは、旧制度に比べて「年間投資限度額の引き上げ」や「非課税期間の延長」といった改善が行われ、利便性が大きく向上しました。
旧NISA制度では年間投資枠が限られており、最大で40万円までの投資しかできませんでしたが、新NISAではその枠が大幅に拡大され、より多くの資金を非課税で運用できるようになりました。
また、旧NISAでは非課税保有期間が制限されており、長期的な資産形成には不向きでしたが、新NISAでは非課税保有期間が「無期限」に変更され、より長期投資をしやすくなりました。
現在のNISA制度では、毎月分配型の投資信託は対象外ですが、高齢者向けに、安心して利用できる制度を目指して、シニア層のみが毎月分配型投資信託をNISA枠で購入できる「プラチナNISA」の導入が検討されています。
