働き方改革が浸透する中、多様な働く方を求める若者が増えています。このような情勢で、中高齢者は子どもや孫にどのような働き方を希望しているのでしょうか。

リスクモンスター株式会社は2025年4月23日、第13回「お子さん/お孫さんに勤めてほしい企業」調査結果を公表しました。

本記事では、「子ども・孫に勤めてほしい企業」についての調査結果について解説します。

2位となった国家公務員の平均給与も紹介しますので、勤務先を選択するときの参考にしてください。

1. 子ども・孫に勤めてほしい企業ランキング

2025年4月28日にリスクモンスター株式会社が行った調査によると、人気企業ランキングは次の通り公務員がTOP2を独占しました。

日本を代表する自動車メーカーや電機メーカー、商社などを上回る人気を博しています。

  • 1位:地方公務員(14.4%)
  • 2位:国家公務員(13.4%)
  • 3位:トヨタ自動車(9.9%)
  • 4位:パナソニック(5.8%)
  • 5位:任天堂(5.4%)
  • 6位:全日本空輸(ANA)(5.3%)
  • 7位:ソニー(4.0%)
  • 8位:日本航空(JAL)(3.9%)
  • 9位:三菱商事(3.8%)
  • 10位:アップル(Apple)(3.6%)

2. 公務員が人気の理由

子ども・孫に勤めてほしい企業ランキングで、地方公務員や国家公務員を選んだ主な理由は「安心と安定」です。

民間企業と異なり倒産のリスクや激しい競争がなく、給与も安定しているため安心できると考える人が多いのでしょう。

福利厚生制度が充実していることや転勤が限定(地方公務員)されていることなども、安定と安心につながっています。

経済環境の変化や企業業績の変動が大きくなる中、将来への不安やリスクを避けるために安定と安心を求める人が多いと考えられます。

一方、国や地方公共団体の政治に携わることから、「世の中の役に立つ仕事」「やりがいのある仕事」と考える人もいます。

ここまで、子ども・孫に勤めてほしい企業ランキングと公務員がTOP2を独占した理由について解説しました。

次章では、国家公務員の平均給与を紹介します。

3. 国家公務員の平均給与

人事院の「令和6年国家公務員給与等実態調査の結果」によると、国家公務員の平均給与は41万4801円(2024年4月1日現在、平均年齢42.0歳)です。

賞与(期末手当)を含めると年収600万円を大幅に上回ると見られます。

ただし、職種や年齢、経験年数などによって実際の給与は大きく異なります。

4. 国家公務員の給与モデル

人事院の「国家公務員の給与制度の概要」によると、2025年4月1日時点における給与モデルは次のとおりです。

4.1 本府省勤務の年収モデル

本府省勤務の場合2/5

本府省勤務の場合

出所:人事院「国家公務員の給与制度の概要」

  • 新卒初任給(総合職・大卒):約570万円
  • 新卒初任給(一般職・大卒):約550万円
  • 係長級:約730万円
  • 課長級:約930万円

4.2 地方機関勤務の年収モデル

地方機関勤務の場合(横浜市、大阪市等の例)3/5

地方機関勤務の場合(横浜市、大阪市等の例)

出所:人事院「国家公務員の給与制度の概要」

  • 新卒初任給(総合職・大卒):約500万円
  • 新卒初任給(一般職・大卒):約430万円
  • 係長級:約700万円
  • 課長級:約830万円

本府省勤務の総合職の場合、新卒者の初任給は37万円、年収は570万円です。

課長補佐級ならば年収1000万円近くになるため、民間企業と比較して給与は高いと言えます。

国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者全体の平均年収は約460万円です。国家公務員は新卒者の初任給でも、給与所得者の平均を上回っています。

4.3 参考:給与所得者の平均年収

  • 男性は569万円、女性は316万円
  • 正社員は530万円、非正社員は202万円

民間企業の中には公務員の給与を上回る企業もありますが、業績に左右されず一定額の給与が保証される公務員になってほしいと親が考えるのも納得できます。

5. まとめにかえて

リスクモンスター株式会社の調査によると、「子ども・孫に勤めてほしい企業」のTOP2は地方公務員と国家公務員です。

親や祖父母が公務員を選んだ主な理由は「安心と安定」です。

また、国家公務員の平均給与は給与所得者全体の平均を大幅に上回っており、高い給与が保証されていることも人気につながっています。

子どもや孫が希望する企業と異なることも考えられますが、安定志向の強い人には公務員は有力な選択肢のひとつとなるでしょう。

【ご参考】

参考資料

西岡 秀泰