2025年6月13日(金)は公的年金の支給日です。

年金額は毎年度改定されており、2025年度は賃金や物価の変動を背景に前年度から1.9%の増額となっています。

ただし、マクロ経済スライド調整により、物価上昇率を下回るため、実質的には目減りとなります。

また2025年に入り、さらなる値上げも続いていますよね。帝国データバンクが主要な食品メーカー195社を対象に行う価格調査によると、たとえば、6月の飲食料品の1回あたりの平均値上げ率は14%となるとのこと。

「年金が増えた」と感じるのは難しいかもしれません。

さて本記事では、現代シニアの年金受給額がどのくらいかをご紹介していきます。年金受給開始以降、ご自身の年金額を確認する「年金振込通知書」についても、どこをどう確認するのか解説していますのでご覧ください。

1. 毎年6月に送付される「年金振込通知書」には何が書かれている?

公的年金を金融機関の口座で受け取っている人には、毎年6月に「年金振込通知書」が届きます。

この通知書には、「6月以降翌年4月分までに支給される年金額」が記載されています。

なお、年金は2カ月ごとにまとめて振り込まれるため、表示される金額は2カ月分であることに注意が必要です。

年金振込通知書(見本)1/3

年金振込通知書(見本)

出所:日本年金機構「年金振込通知書」

1.1 年金振込通知書で確認したい項目8つ

年金振込通知書では、以下の情報を確認することができます。

仮に内容に変更が生じた場合は別途通知されますので、日本年金機構から届く書類には必ず目を通すようにしましょう。

年金支払額

  • 1回に支払われる年金額(控除前)

介護保険料額(※)

  • 年金から特別徴収(天引き)される介護保険料額

後期高齢者医療保険料、国民健康保険料(税)(※)

  • 年金から特別徴収(天引き)される後期高齢者医療保険料または国民健康保険料(税)

(後期高齢者医療保険料または国民健康保険料(税)が特別徴収(天引き)されるときに表示)

所得税額および復興特別所得税額

  • 年金支払額から社会保険料と各種控除額(扶養控除や障害者控除など)を差し引いた後の額に5.105%の税率を掛けた額

個人住民税額および森林環境税額(※)

  • 年金から特別徴収(天引き)される個人住民税額および森林環境税額

控除後振込額

  • 年金支払額から社会保険料、所得税額および復興特別所得税額、個人住民税額および森林環境税額を差し引いた後の振込金額

振込先

  • 年金が振り込まれる金融機関の支店名

前回支払額

  • 前回の定期支払月に支払った金額

(※)特別徴収される額は、変更になる場合があります。市区町村から送付される通知書でご確認ください。

2025年度の年金は前年度比で1.9%増額されているため、6月に送られる通知書では、実際にどの程度増えたのかが明記されているはずです。

次章では、現在の高齢者世代が受け取っている年金の平均月額について詳しく見ていきます。

2. 現代シニアの年金受給額を確認!「厚生年金」の平均月額はいくら?

厚生労働省年金局が公表した「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考に、現代シニアの厚生年金の平均受給額の月額について確認していきます。

※厚生年金の月額には国民年金(基礎年金)が含まれます

2.1 《一覧表》厚生年金の平均月額をチェック

  • 〈全体〉平均年金月額:14万6429円
  • 〈男性〉平均年金月額:16万6606円
  • 〈女性〉平均年金月額:10万7200円

※国民年金部分を含む

  • 1万円未満:4万4420人
  • 1万円以上~2万円未満:1万4367人
  • 2万円以上~3万円未満:5万231人
  • 3万円以上~4万円未満:9万2746人
  • 4万円以上~5万円未満:9万8464人
  • 5万円以上~6万円未満:13万6190人
  • 6万円以上~7万円未満:37万5940人
  • 7万円以上~8万円未満:63万7624人
  • 8万円以上~9万円未満:87万3828人
  • 9万円以上~10万円未満:107万9767人
  • 10万円以上~11万円未満:112万6181人
  • 11万円以上~12万円未満:105万4333人
  • 12万円以上~13万円未満:95万7855人
  • 13万円以上~14万円未満:92万3629人
  • 14万円以上~15万円未満:94万5907人
  • 15万円以上~16万円未満:98万6257人
  • 16万円以上~17万円未満:102万6399人
  • 17万円以上~18万円未満:105万3851人
  • 18万円以上~19万円未満:102万2699人
  • 19万円以上~20万円未満:93万6884人
  • 20万円以上~21万円未満:80万1770人
  • 21万円以上~22万円未満:62万6732人
  • 22万円以上~23万円未満:43万6137人
  • 23万円以上~24万円未満:28万6572人
  • 24万円以上~25万円未満:18万9132人
  • 25万円以上~26万円未満:11万9942人
  • 26万円以上~27万円未満:7万1648人
  • 27万円以上~28万円未満:4万268人
  • 28万円以上~29万円未満:2万1012人
  • 29万円以上~30万円未満:9652人
  • 30万円以上~:1万4292人

3. 現代シニアの年金受給額を確認!「国民年金」の平均月額はいくら?

続いて、厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、国民年金の平均受給額を見ていきましょう。

3.1 《一覧表》国民年金の平均月額をチェック

  • 〈全体〉平均年金月額:5万7584円
  • 〈男性〉平均年金月額:5万9965円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万5777円

 

  • 1万円未満:5万8811人
  • 1万円以上~2万円未満:24万5852人
  • 2万円以上~3万円未満:78万8047人
  • 3万円以上~4万円未満:236万5373人
  • 4万円以上~5万円未満:431万5062人
  • 5万円以上~6万円未満:743万2768人
  • 6万円以上~7万円未満:1597万6775人
  • 7万円以上~:227万3098人

厚生年金は月1万円未満から30万円超、国民年金は1万円未満から7万円超までと、受給額には大きな幅があることが明らかです。

4. あらゆる事態を想定して将来に向けて備えを

今回は、年金振込通知書で確認できることや、現代シニアの年金受給額について詳しく確認してきました。

厚生労働省年金局のデータによると厚生年金の平均受給額は月額14万6429円、国民年金の平均受給額は月額5万7584円でした。

「老後は現役時代に比べて教育費や住宅ローンなどの負担もなくなり、大して生活費もかからないのでは?」と考える方も少なくありません。

しかし、年金振込通知書でも見たとおり、年金は額面金額がそのまま受け取れるのではなくそこから介護保険料や健康保険料、所得税や住民税など社会保険料と税金が差し引かれます。

そのため、ねんきん定期便やねんきんネットで将来の年金見込額を確認して「このくらいの年金額を受け取れるならなんとか生活できるか」と安心していたけど、実際に振り込まれた金額を見たら少なくてびっくりしたという年金生活者は少なくありません。

また、最近は物価高の影響で生活コストの負担は増えています。仮に、今後も物価高が続いたら、年金だけで家計をやりくりするのは非常に厳しいでしょう。

将来のことはどうなるという予測はできませんが、あらゆる事態を想定して将来に向けて備えておくことは大事です。

もし、今後も物価高が続いた場合に備えて今のうちから将来資金の準備を始めましょう。

参考資料

鶴田 綾