5. 【住民税は年金天引きされる】国民健康保険料など引かれるものは多い!
住民税は、その地域の公共サービスやインフラ整備の財源となっているとお伝えしました。この住民税、実は給与からだけでなく、多くの場合は老齢年金からも天引きされます。
ここでは、最低限知っておきたい「年金からの天引きに関すること」を説明します。
5.1 Q 多くの場合、住民税を年金から天引きで納めるのはどうして?
→A 高齢者の方々と市区町村の両方にとって、支払いや徴収の手間を減らすための便利な仕組みです!
高齢者の方にとってのメリット
年金から自動的に天引きされるので、自分で銀行や郵便局へ支払いに行く必要がありません。また、支払いを忘れてしまう心配もありません。
年金から天引きされるもの
- 介護保険料
- 国民健康保険料(税)
- 後期高齢者医療保険料
- 住民税
- 森林環境税
老後の年金から、各種保険料(税)が自動的に天引きされることが多い点には留意しましょう。
6. 【住民税非課税世帯】まずは様々な制度を知ることがこれからの暮らしで重要
今回は、住民税非課税世帯のしくみについて解説しました。非課税世帯の要件は複雑に感じられますが、年収・家族構成・収入の種類によって決まります。特に年金生活の高齢者は、非課税限度額が高く設定されているため、該当する人が多い傾向にあります。
厚生労働省のデータからも、年代が上がるにつれて住民税が課税される世帯の割合が減っていくことがわかります。だからこそ、今から将来の生活について考えておくことが大切です。
年金は生活を支える大切な収入源であり、その額を増やすには、たとえば年金の繰り下げ受給を検討したり、働き方を工夫したりと、様々な方法があります。まずはこの記事をきっかけに、自分自身の老後資金や資産形成について調べてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 総務省「個人住民税」
- 札幌市「個人市民税」
- 厚生労働省「令和5年国民生活基礎調査」
- 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」
- 日本年金機構「年金Q&A (年金の受給)」
- 東広島市「公的年金からの特別徴収(年金特別徴収)について」
筒井 亮鳳