国民年金や厚生年金は2025年度の増額改定により、6月13日金曜日の支給分(4月分と5月分の公的年金)より前年度と比べ1.9%増えています。
しかし、公的年金の増額改定を上回る物価の上昇が続いているため「家計の状況が厳しい」と感じている方も多いのではないでしょうか。
総務省が5月30日に公表した「2020年基準 消費者物価指数 東京都区部 2025年(令和7年)5月分(中旬速報値)」によると、消費者物価指数の総合指数は前年同月と比較して3.4%上昇しています。
ライフスタイルや老後の生活費など世帯差はありますが、物価高が続いている現状を踏まえると「毎月20万円ほど年金を受給できたら」と考えている人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、国民年金+厚生年金「年額240万円超」受給している人の割合をご紹介します。
また、年金を増やす方法として「付加年金制度」と「繰下げ受給(最大84%増額)」についても解説しますので、参考にご覧ください。
1. 《単身》65歳以上無職世帯は平均で「毎月2万7817円の赤字」
総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」によると、《単身》65歳以上無職世帯は平均で「毎月2万7817円の赤字」となっています。
《単身》65歳以上無職世帯の平均的な毎月の家計収支
- 実収入:13万4116円
- 消費支出:14万9286円
- 非消費支出:1万2647円
- 赤字:2万7817円
公的年金は2カ月に一度の偶数月に、前月までの2カ月分が支給されるしくみになっていますが、国民年金と厚生年金の加入対象になるのはどのような人なのでしょうか。