6月13日金曜日は、2025年度に増額された年金が支給される日です。
筆者はファイナンシャルアドバイザーとして、お金に関するさまざまな相談を受けています。
なかでも「老後資金がどれくらい必要かわからない」「老後が心配」という方が多い傾向にあります。
そこでこの記事では、老後資金の準備を進めるのに参考にしていただけるよう「厚生年金と国民年金の平均受給月額」や「日本の公的年金のしくみ」についてわかりやすくお伝えします。
また、2025年度から「増額された年金」が6月から支給されますが、前年度と比べどれくらい増えるのか「年金額例」で確認していきますので、ぜひご覧ください。
1. 「日本の年金制度は2階建て」受給できる年金の種類を確認しよう！
日本の公的年金制度は「2階建て」の構造になっています。
1階部分には「国民年金（基礎年金）」、2階部分には「厚生年金」があるしくみです。
1.1 1階部分《国民年金》
- 加入対象者はどんな人？：原則として日本に住む20歳から60歳未満の全員（職業や国籍は問わない）
- 年金保険料はいくら？：全員一律、ただし年度ごとに改定あり（※1）
- 老後の受給額はどう決まる？：保険料を全期間（480カ月）納付すれば満額の老齢基礎年金を受給できる（※2）
※1 国民年金保険料：2025年度月額は1万7510円
※2 国民年金（老齢基礎年金）の満額：2025年度月額は6万9308円
1.2 2階部分《厚生年金》 ※国民年金に上乗せで加入
- 加入対象者はどんな人？：会社員や公務員、またパートで特定適用事業所（※3）に働き一定要件を満たした方
- 年金保険料はいくら？：収入に応じて（上限あり）変わる(※4)
- 老後の受給額はどう決まる？：加入期間や納めた保険料により個人差が大きく出やすい
※3 特定事業所：1年のうち6カ月間以上、適用事業所の厚生年金保険の被保険者（短時間労働者は含まない、共済組合員を含む）の総数が51人以上となることが見込まれる企業など
※4 厚生年金の保険料額：標準報酬月額（上限65万円）、標準賞与額（上限150万円）に保険料率をかけて計算されます。
国民年金と厚生年金は、加入対象となる方や、保険料のしくみ、将来受給する年金額などに違いがあります。
ご自身やご家族がどの年金を受給するのかあらかじめ確認し、将来に向けた生活設計を立てましょう。
年度ごとに、国民年金や厚生年金は見直されるのですが、2025年度の支給額はどのようになるのでしょうか。
