公的年金は毎年度見直され、2025年度は増額改定により国民年金・厚生年金が1.9%引き上げられました。

増額改定後の年金支給日は、6月13日です。4月分と5月分の年金が6月13日に支給されます。

本記事では、公的年金のしくみや、2025年度に1.9%引き上げられた年金額例をご紹介します。

また、《一覧表》をもとに、60歳代・70歳代・80歳代・90歳以上の「各年齢の平均年金月額」について解説しますので、老後の計画を立てる際の参考にしてください。

記事の後半では、「老齢年金請求書」についてお伝えします。

1. 厚生年金と国民年金の仕組み「老後に受け取る年金は?」

【写真】厚生年金と国民年金の仕組み

厚生年金と国民年金の仕組み

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

日本の公的年金制度は「2階建て」になっています。

1階部分にあたる「国民年金」の上に、2階部分にあたる「厚生年金」が積み上がっている構造です。

原則、「国民年金」に国内在住の20歳以上60歳未満の全ての人が加入することになっており、年金保険料(※1)は全員一律です。

保険料を全期間(480月)納付すると、65歳以降で満額(※2)を受給できます。

もし未納期間があれば、その期間に応じて満額から差し引かれる仕組みです。

その一方で、「厚生年金」には会社員や公務員、一定の要件を満たすパートやアルバイトの方などが国民年金に上乗せして加入します。

収入に応じた年金保険料(※3)を納めるのが特徴です。

受給額は、加入期間と在職中の収入に応じて計算され、基本的には加入期間が長く、収入が高かった人ほど、将来受け取れる金額は多くなります(ただし上限あり)。

※1 国民年金保険料:2025年度は月額1万7510円
※2 国民年金の満額:2025年度は月額6万9308円
※3 保険料額は標準報酬月額(上限65万円)、標準賞与額(上限150万円)に保険料率をかけて計算される