老後生活を経済的に支える軸となるのは、公的年金です。

老後生活に備えるためには、自分はいくらの年金を受け取れるのかを把握することが欠かせません。

定年退職やリタイアを控えている方は、ライフプランシミュレーションを作成しましょう。

資産状況や家計状況を数字上で具体的に把握できるため、「老後に向けてどのような準備が必要か」「資産を毎月どの程度取り崩せばよいか」を見える化できます。

1. 国民年金と厚生年金の平均受給額

厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金と厚生年金の平均額は、それぞれ以下のとおりでした。

1.1 国民年金

  • 男子5万9965円
  • 女子5万5777円

1.2 厚生年金

  • 男子16万6606円
  • 女子10万7200円

国民年金ではそこまで大きな差はありませんが、厚生年金は男女で約6万円の差が付いています。

育児期間中は専業主婦になったり非正規雇用で働いたりする女性が多いことから、厚生年金額には差が付いていると考えられます。

あくまでも統計上ですが、夫婦のそれぞれが厚生年金を受給できる場合、年金額は約27万円です。

生活レベルによるものの、基礎生活費は十分にカバーできそうです。

つまり、老後生活の経済的不安を軽減するためには、夫婦共働きをできるだけ長く継続することが効果的といえます。