3. ライフプランシミュレーションを作成してみよう
定年退職を控えている方は、早い段階でライフプランシミュレーションを作成しましょう。
働いて収入を得ている段階から年金生活へ移行すると、ライフスタイルが変わります。
収入源が年金になるため、受給できる年金額や現在の支出などを踏まえて、どのような家計状況なのか把握しましょう。
あわせて、現在の資産状況や受け取れる退職金を踏まえて、資産を取り崩す計画を考えるとよいでしょう。
具体的に、ライフプランシミュレーションで確認すべきポイントは以下のとおりです。
- 退職後の収入源(年金・貯蓄・投資など)の総額
- 基本的な生活費の詳細な見積り
- 医療費や介護費用の将来予測
- 趣味や旅行などの余暇活動にかける費用
- 住居費(リフォームや住み替えの可能性も含む)
ライフプランシミュレーションを作成すると、退職後の収入と支出のバランスを明確に把握でき、資産の取り崩し計画を立てられます。
具体的な数字に落とし込んで検証することで、心理的な不安を軽減し、安心して退職を迎えられるでしょう。
日本FP協会では、ライフプランシミュレーションの雛形を用意しています。
なお、保険の相談窓口や金融機関の窓口では無料でライフプランシミュレーションを作成するサービスを提供していますが、これらのサービスを利用する必要はありません。
最終的に不要な保険や金融商品の営業を受ける可能性があるため、近づくべきではありません。
自分や家族が「今後、どのように生活したいか」は、当事者である自分自身が一番把握しているはずです。
他人に頼らずにライフプランシミュレーションを作成し、自分の理想通りの生活を実現できそうか検証しましょう。
4. まとめにかえて
自分が受給できる年金額を把握することは、老後生活における収入基盤を明確にするために欠かせません。
同時に現在の支出を詳細に把握することで、健全な家計運営に役立つでしょう。
収入と支出の情報をもとにライフプランシミュレーションを作成すれば、資金不足のリスクを早期に発見できます。
毎月どのペースで資産を取り崩せばよいかを具体的な数字でイメージでき、老後生活における経済的な不安を軽減できるでしょう。
参考資料
柴田 充輝