厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2023年度末時点での公的年金の平均月額は国民年金(老齢基礎年金)で5万円台、厚生年金(国民年金部分も含む)で14万円台です。
とはいえ、厚生年金を月額25万円以上受け取っている人もいれば、国民年金・厚生年金ともに月額2万円未満の低年金となる人まで、幅広い受給額帯に分布しています。
また、年金をもらいながら働き続ける人、不労所得源がある人など、老後のふところ事情には個人差があるでしょう。
年金とその他の所得を含めても、一定基準以下の低所得となる場合、国の「年金生活者支援給付金」を年金に上乗せして受け取れる可能性があります。
次では、この「年金生活者支援給付金」の支給要件や金額について整理していきましょう。
1. 低年金なら対象かも?「年金生活者支援給付金」とはどんな制度?
「年金生活者支援給付金」は、年金収入やその他の所得額が一定基準額以下の年金生活者を支援する目的で、2カ月に一度、年金に上乗せして支給される給付金です。
2019年に始まった比較的新しい制度なので、聞きなれない人もいるかもしれません。受給中の年金に合わせて、以下の3種類の給付金が設定されています。
- 老齢年金生活者支援給付金(補足的老齢年金生活者支援給付金)
- 障害年金生活者支援給付金
- 遺族年金生活者支援給付金
次では年金生活者支援給付金の「給付額」や「支給要件」について見ていきます。