4. 【70歳代】「公的年金」以外の備えもしておこう

少子高齢化が進む現在、公的年金だけでは生活が成り立たないケースも見られるようになっています。

そこで、公的年金以外の老後資金の備えについても確認しておきましょう。

4.1 公的年金以外の備え1：私的年金

私的年金は「企業や個人が任意で入れる便利な年金制度」で、私的年金には、以下のようなものがあります。

  • 国民年金基金（国民年金のみの方の場合）
  • iDeCo
  • 個人年金保険
  • 企業型DC　など

どの選択肢が最適かは個人の状況によりますが、公的年金だけでは不安を感じる方にとっては、非常に有効な備えとなるでしょう。

4.2 公的年金以外の備え2：預貯金

預貯金も十分に有効な備えのひとつです。

毎月の生活費が不足する場合、補填する手段として大いに役立つでしょう。

しっかりと貯金を増やしたいなら、先取り貯金が効果的です。

生活費を差し引いた後に貯金をすることで、計画的に預貯金を積み立てることができます。

月末などに余った分を貯金する方法も悪くはありませんが、手元にお金があるとつい使ってしまうこともあるため、先取り貯金などの工夫を取り入れるとより効果的です。

4.3 公的年金以外の備え3：仕事

仕事を継続することも、老後の備えのひとつとして考えられます。

「70歳以上でもできる仕事は何があるの？」と疑問に思うかもしれませんが、実際には以下のような仕事があります。

  • 清掃
  • 家事代行
  • 警備員
  • 飲食店　など

仕事は単に収入を得る手段にとどまらず、体を動かすことで健康維持にも役立つという利点があります。

金銭的な面だけでなく、健康面も考慮するのであれば、仕事は一つの有力な選択肢と言えるでしょう。

4.4 公的年金以外の備え4：資産運用

資産運用は、貯蓄額を効率的に増やすための有力な手段です。

株式投資や投資信託、不動産投資など、さまざまな資産運用方法が存在するため、自分に合ったものを選ぶことが重要です。

ただし、資産運用には必ずリスクが伴います。

リスクを十分に理解せずに運用を始めると、資産を増やすどころか、逆に失う可能性もあります。

まずは、各金融商品の特徴やリスクについて情報を集めることが大切です。

公的年金以外にも多くの備え方があるため、常に最新の情報を取り入れ、複数の選択肢を持つことが安心に繋がります。

5. 自分に合った方法で老後の資産形成について考える

今回は、70歳代の単身世帯にスポットを当てて、金融資産の保有額について確認していきました。

3000万円以上の資産を保有している割合が約16%いる一方で、全く保有していない割合が約27%と、世帯による差が非常に大きいことが分かりました。

また、平均的な年金の受給額についてもご案内しましたが、公的年金だけで老後生活をカバーするのは難しい方も多く、年金だけに頼らない資産づくりが必要だと考えられます。

準備は早いに越したことはありません。

自分に合った方法で老後の資産形成について考えてみてはいかがでしょうか。

参考資料

荻野 樹