一般的に6月下旬から7月上旬は夏のボーナスが支給される時期。

旅行や趣味、自分へのご褒美などと今からボーナスの使い道を考える方もいるのではないでしょうか。

ボーナスの使い方として考えたいのが今の生活はもちろん、老後のための備えです。

人生100年時代ともいわれる現代ですが、厚生労働省「令和6年版 高齢社会白書」によれば、平均寿命の推計は2050年で男性84.45歳、女性は90.50歳となっています。

2022年の実績値では男性81.05歳、女性87.09歳ですから、今後も平均寿命が長くなると考えられ、現役世代のうちから老後について対策をすることは大切でしょう。

また、現代はおひとりさまが増えていますし、家族がいる方でも将来ひとり暮らしになる可能性も想定しておきたいところ。

今回は70歳代のおひとりさまの視点をあてて、生活の基盤となる老後のお金事情を見ていきます。

1. 70歳代ひとり世帯で貯蓄ゼロの割合は?平均貯蓄額や中央値も見る

金融経済教育推進機構が公表している「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」を参考に、まずは70歳代のひとり世帯の貯蓄をみていきます。

70歳代・単身世帯の金融資産保有額(金融資産非保有世帯含む)

70歳代・単身世帯の金融資産保有額(金融資産非保有世帯含む)

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」をもとにLIMO編集部作成

70歳代ひとり世帯で貯蓄ゼロの割合は27.0%でした。

全体の4分の1を超える割合となっており、やや多いという印象を持つ人もいるのではないでしょうか。

一方、貯蓄2000万円以上のひとり世帯は全体の22.0%で、しっかり貯蓄している世帯もあるようです。

ちなみに、貯蓄の平均値は1634万円、中央値は475万円でした。

貯蓄額に個人差が大きく、70歳代でまとまった貯蓄を保有しておくのは簡単ではないとわかります。