2. 「目から鱗だった」「これはキツい」などの声

海外からの委託戻り品

海外からの委託戻り品

出所:@inden_yy

山本さんはポストを引用する形で、その後の経過を報告しました。

「相手国委託先、輸出入代行、税関への対話コストを被害額で考えたら泣き寝入りしかなさそ。どこで誰にやられたかの証拠見つけれないからね。内箱もカートン箱もメタメタ。やっぱ委託は厳しい。次から完全買取で」と写真を添えて投稿。

コメント欄や引用欄には、「これは勉強になる 貸し出す時に箱も貴重ですと言っておかなければダメなんですね」「最悪…車に傷で落書きされたようなもんやん…」「これはキツい…」「海外だから仕方ないって声もあるけど嫌なもんは嫌よね」「そんなことになるんや。よく考えたら想像できたかもしれないけど、普通に目から鱗だった」「失礼すぎるだろ」など、驚いた人からの声が集まっています。

3. 発見当時は「とても驚いた」という

海外からの委託戻り品

海外からの委託戻り品

出所:@inden_yy

山本さんに当時の心境を尋ねると「開梱したあと、中身のチェックをしたときにとても驚きました」と明かします。

続けて「発送の際に外箱を利用し、内容物を記載した統合票を準備の上、不備がないように発送しましたが、戻ってきたときに写真のような状態が十数点あったので膝から崩れ落ちました」と、衝撃を受けたことを話してくれました。

話題となった委託戻り品は、アジア圏の国から戻ったものだそうです。

4. 2024年上半期の「原皮および皮革」の輸入・輸出額は

鹿革を使った伝統工芸品が話題となったことに関連し、ここからは原革や皮革の輸出・輸入の状況についても紹介します。

一般社団法人日本皮革産業連合会が公表した貿易概況(2024年度上半期計)をもとに見ていきましょう。

「原皮および皮革」の輸入額は141億5858万3000円で、前年同期比13.6%増でした。輸出額は76億2473万2000円で、前年同期比4.2%増という結果でした。

取材の最後、山本さんに甲州印伝の魅力を聞くと「鹿革ならではの柔らかさと、漆の凹凸感のある個性的な革製品です。高い耐久性と軽さがあり、様々なコラボ品なども製作しています。自由度の高い色柄が魅力です」と教えてくれました。

数字が記載された桐箱を用いた製品は『鳥獣人物戯画 合切袋中「まう」(税込2万4640円)』。

国宝『鳥獣人物戯画 甲巻』に描かれているウサギとカエルをモチーフにアレンジしたデザインで、栂尾山高山寺公認の品です。2020年度第45回全国伝統的工芸品公募展では、内閣総理大臣賞を受賞しています。

いかがでしょうか。今回は、Xで話題になっている「海外からの委託戻り品の写真」を紹介しました。投稿主の「@inden_yy」さんは、今回ご紹介した写真のほかにもXで、甲州印伝に関する写真などを数多く投稿されています。気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。

参考資料

小野田 裕太