筆者は元信用金庫職員ですが、偶数月の15日は、窓口やATMに年金を引き出しに来店されるお客様が多かったことを思い出します。
老後生活の支えとなる公的年金ですが、かつて「老後2000万円問題」が話題となったように、安心できる老後生活を送るためには貯蓄をするなどの対策が必要となります。
しかしそれでも年金収入とその他の所得が一定基準を下回る方には、「年金生活者支援給付金」が支給されます。
今回は、支給要件や年金制度について見ていきましょう。
1. 【低年金シニアなら対象かも?】年金生活者支援給付金
厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均月額は国民年金(老齢基礎年金)で5万円台、厚生年金(国民年金部分も含む)で14万円台です。
ただしグラフのように、厚生年金を月額25万円以上受け取っている人もいれば、国民年金・厚生年金ともに月額2万円未満の低年金となる人まで、幅広い受給額帯に分布しています。
年金とその他の所得を含めても、一定基準以下の低所得となる場合には「年金生活者支援給付金」が受け取れる可能性があることをご存じでしょうか。
次では、この「年金生活者支援給付金」の支給要件や金額について整理していきましょう。