国や自治体が実施している「給付金、補助金、手当」にはさまざまな種類があることをご存じでしょうか。

シニア世代で主な収入が公的年金のみの場合、近年の物価上昇も要因の1つとして日常の生活費を賄うことが難しいといった人は少なくないことでしょう。

そうしたシニア世代にとっては、給付金等は生活の助けになることが期待されます。しかし、なかには申請しないと受け取れないものも。

本記事では、シニア世代を対象とした「申請しないともらえない」お金について解説します。

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1. 【知らないと損】シニアが受け取れる「給付金・補助金」5選

高齢者の暮らしを支える制度として、国や自治体から提供されている給付金や補助金、手当にはさまざまな種類があります。

今回はその中から、シニア世代の方が申請することで受け取れる経済的支援を、厳選して5つ紹介します。

  1. 高年齢雇用継続給付
  2. 再就職手当
  3. 高年齢求職者給付金
  4. 年金生活者支援給付金
  5. 加給年金

1.1 働き続けるシニアに支給される「高年齢雇用継続基本給付金」

高年齢雇用継続給付は、60歳から65歳未満の方が継続して就業する際、60歳時点と比べて賃金が一定程度下がった場合に支給される制度です。

なお、2025年4月以降から、支給水準が段階的に縮小されるため、今後の制度変更についても十分な確認が必要です。

  • 対象者:雇用保険の被保険者期間が5年以上ある60歳以上65歳未満の雇用保険の被保険者
  • 支給要件:賃金が60歳時到達時の75%未満
  • 支給額:最高で賃金額の10%相当額(2025年4月から)
  • 申請先:在職中の事業所を管轄するハローワーク

なお、老齢年金を受給しながら厚生年金保険に加入しつつ、「高年齢雇用継続給付」を受け取るケースも考えられます。

この場合、在職中の年金が一部停止されるだけでなく、標準報酬月額に応じて給付の最大6%が支給停止となる可能性があるため、事前に制度の内容をしっかり把握しておくことが重要です。