2025年4月から厚生年金と国民年金の年金額は1.9%増額されましたが、実際に増額分が反映されるのは6月振込分からです。
年金がどれだけ増えるのか、ほかの人はどれくらいの年金を受け取っているのか気になる人もいるでしょう。
本記事では、6月支給分からの年金事情と直近の平均額について解説します。
年金に対する理解を深めるために参考にしてください。
1. 6月支給分からの年金事情
2025年4月から厚生年金と国民年金の年金額は原則1.9%増えます。
国民共通の老齢基礎年金の満額(20歳から60歳まで保険料を全額納付した時の年金額)は次の通り、月約1300円アップします。
- 2024年度:81万6000円(月6万8000円)
- 2025年度:83万1700円(月6万9308円)
厚生年金については加入状況によって大きく異なりますが、夫婦2人のモデルケース(※)では、2人分の年金額は月4000円以上アップします。
- 2024年度:約274万円(月22万8372円)
- 2025年度:約281万3000円(月23万4412円)
※夫婦の一方が平均的な収入で40年間就業、配偶者は国民年金のみに加入し、夫婦とも老齢基礎年金を満額受給できるケースです。
1.9%というのは近年では大きな増額率となりますが、昨年の物価上昇率が2.7%であることから、実質的には目減りしています。