⼀般社団法⼈投資信託協会が2025年3⽉27⽇に公表した「2024年投資信託に関するアンケート調査」によると、投資信託の保有率は全回答者のうち28.7%で、前年より4.1ポイント増加したことがわかりました。
投資信託保有者が利⽤している⼝座は、「新NISA(つみたて投資枠)」が51.0%と最多となり、2⼈に1
⼈は「新NISA(つみたて投資枠)」で投信を保有していることもわかりました。
このように多くの人が新NISAを活用して投資信託を購入していますが、中には、よくわからないまま始めてしまった投資初心者も少なくないようです。
将来の備えとして投資を始めることはとても大切ですが、ポイントを抑えておかないと「もっとよく調べておけばよかった」と後悔することも少なくありません。
そこで今回は、元銀行員として企業型DCやiDeCoの講師を務めた筆者が、実際に受講者から聞いたエピソードを交えながら、新NISAやiDeCoで投資初心者がよく後悔するポイントを5つご紹介します。
1. 後悔(その1):新NISAとiDeCoを使い分けできていなかった
新NISAのつみたて投資枠やiDeCoは、いずれも投資信託を活用する仕組みで、毎月一定額を積み立てて資産を育てていく制度です。
共通点が多い一方で、制度ごとに特徴や違いもあります。自分の資産運用の目的やライフプランに合わせて使い分けることで、資産設計をよりスムーズに進めることができます。
ここでは、具体例を2つ挙げて、その違いや使い分け方をわかりやすくご紹介します。
1.1 非課税枠の違い
非課税枠は、新NISAとiDeCoでは異なります。
新NISAのつみたて投資枠の非課税投資枠は毎年120万円で、すべてつみたて投資枠で行った場合には、合計1800万円まで投資をすることができます。
たとえば、つみたて投資枠で毎年120万円の投資を行った場合に、15年続けると1800万円の枠を使用することができます。
一方、iDeCoは働く職場や働き方によって、月々の掛金上限額が異なります。