1.2 年金は2階建て構造
日本の公的年金制度は「国民年金（基礎年金）」と「厚生年金」の2階建て構造となっています。
この2つの年金制度の基本を押さえておきましょう。
1階部分は国民年金で、加入対象は原則として日本に住む20歳から60歳未満のすべての人。年金保険料は全員定額で、年度ごとに改定されます。（※1）
保険料を全期間（480カ月）納付した場合、65歳以降で満額の老齢基礎年金（※2）を受給できます。未納期間分に応じて満額から差し引かれるしくみです。
※1 国民年金保険料：2025年度月額は1万7510円
※2 国民年金（老齢基礎年金）の満額：2025年度月額は6万9308円
一方、2階部分である厚生年金は、加入対象者が会社員や公務員、またパートで特定適用事業所（※3）に働き一定要件を満たす人となっています。図のとおり、国民年金に上乗せで加入することになります。
年金保険料は収入に応じて決定され(※4)、老後の受給額は加入期間や納付済保険料によって決まるため、個人差が出るのが特徴です。
※3 特定事業所：1年のうち6カ月間以上、適用事業所の厚生年金保険の被保険者（短時間労働者は含まない、共済組合員を含む）の総数が51人以上となることが見込まれる企業など
※4 厚生年金の保険料額：標準報酬月額（上限65万円）、標準賞与額（上限150万円）に保険料率をかけて計算されます。
