老後の生活を支える大切な収入源である年金。日本では国民皆年金の制度が採用されており、20歳を迎えると年金保険料を支払う義務が生じます。
しかし、老後に受け取る年金額は加入年数や現役時代の収入によって異なっており、生活に十分な金額を受け取れないケースも少なくありません。
そこで、低年金者を支えているのが「年金生活者支援給付金」という制度です。
本記事では、年金生活者支援給付金の制度概要や対象者について解説します。
記事の後半では具体的な給付額についても紹介しますので、支援制度を正しく理解するための参考にしてください。
1. 年金ってどれくらいもらえるの?
老後の生活を支える柱となる年金ですが、実際にどれくらい受け取れるのでしょうか。厚生労働省の調査によると、2023年度末における厚生年金の平均受給額は14万6429円です。
一方、総務省の調査によれば、65歳以上の夫婦のみの無職世帯では1ヶ月あたりの消費支出が平均25万6521円、65歳以上の単身無職世帯でも平均14万9286円となっています。
この数字を見ると、年金収入だけで生活費全てをまかなうのはやや難しいといえるでしょう。
また、国民年金の平均受給額は5万7584円となっており、個人事業主やフリーランスなど国民年金のみを受給する場合はさらに支出との差が大きくなる状況となっています。