少子高齢化が進展すると、将来の社会保障給付が先細りする事態は避けられません。特に、公的年金は賦課方式(仕送り方式)であり、現役世代が減ると年金の支給水準に悪影響が出る可能性が考えられるでしょう。
現在の高齢者世帯の約6割は、生活にゆとりを感じられない状況です。また、毎月赤字の状況が発生しているため、計画的に老後生活に向けた資産形成を進めましょう。
今回は、高齢者の生活感や老後に向けた資産形成の計画を立てる方法、リスク許容度の考え方などを解説します。
1. 約6割の高齢者は生活にゆとりを感じられていない
少子高齢化が進展しており、将来の社会保障給付の先細り(改悪)が見込まれる中で、老後生活に不安を感じる方もいるのではないでしょうか。
厚生労働省の「2023年調査 国民生活基礎調査」を見ると、高齢者のリアルな生活感をイメージできます。
約6割の高齢者世帯が、普段の生活について「大変苦しい」と「やや苦しい」と回答しており、多くの高齢者世帯では「生活にゆとりを感じられていない」という状況が見て取れます。
経済的な不安を払拭して老後生活を送るためには、早い段階から準備を進めなければなりません。
例えば、老後生活に少しでもゆとりを持たせるために取り組むべきこととして、以下が考えられます。
- できるだけ長く働いて受給できる年金額を増やす
- 厚生年金加入中は収入を上げるための努力をして、受給できる年金額を増やす
- NISAやiDeCoで資産形成を行う
終身にわたって受給できる年金を増やしつつ、自助努力により計画的に資産形成を行うことで、老後の不安を軽減できるでしょう。