大画面のテレビは高価という印象がありますが、ここ数年はコスパが飛躍的に向上。55V型以上でも手の届く価格になってきています。世界的なテレビメーカーであるTCLの2025年新製品はその有力候補になりそうです。

株式会社TCL JAPAN ELECTRONICSは、2025年4月22日に新製品発表会を開催し、量子ドットMini LED 4Kテレビを2 シリーズ4モデル、4Kテレビ3モデル、2K(フルHD)テレビ1モデルを発表しました。高品質とコスパを両立する新製品の特徴や販売戦略を解説します。

1. 【TCL/2025年の新製品】TCLはどんなメーカー?

TCLは中国に本社を構えるグローバル企業で、現在120ヶ国以上で幅広い家電製品を展開しています。特に存在感を発揮しているのがテレビで、世界出荷量ランキングでは2位にランクイン。特に超大型テレビの分野では業界をリードしています。

日本では15年に法人を立ち上げ、販売を開始しています。グローバル企業のスケールメリットを生かしたコスパと開発力で、じわじわシェアを伸ばしており、24年は台数シェアで8.1%を記録するなど、有力ブランドの仲間入りをしています。

TCLの沿革。ここ数年で急成長を遂げている1/8

年表の資料

出所:株式会社TCL JAPAN ELECTRONICS発表会資料

同社の蒋賛(ショウサン)代表取締役は「2025年にはオリンピックのトップパートナーシップ契約を締結し、国際的なトップブランドとしてさらに前進している」と直近の成果を報告。日本市場でのさらなる躍進に向けて、新製品で攻勢をかけていきたい考えを語りました。

株式会社TCL JAPAN ELECTRONICS 蒋賛(ショウサン)代表取締役2/8

男性の写真

筆者撮影

2. 【TCL/2025年の新製品】世界で進む大型化の波は日本にも?

実はテレビの大型化はこの数年でさらに進んできています。Quoted from Omdia 2023 comprehensive date analysisによると、世界のテレビ平均サイズは19年に45.3インチでしたが、23年には49.6インチまで拡大。伸び率では20〜24年の期間で65型以上が16.0%増、75型以上が169.0%増、85型以上が601.3%増となっています。

世界のテレビ平均サイズが拡大中3/8

資料のスライド

出所:株式会社TCL JAPAN ELECTRONICS発表会資料

日本の周辺諸国でもこの傾向は顕著で、55型以上の構成比は中国で75.0%、韓国で58.4%と過半数を占めています(TCL調べ)。一方、日本では28.9%にとどまっていますが、住環境が似ている韓国で大画面化していることを考えると、これからトレンドの波が到来することが予想されます。

中国と韓国では55型の構成比は過半数に達しており、日本にもトレンドが到来しそう4/8

資料のスライド

出所:株式会社TCL JAPAN ELECTRONICS発表会資料

大型化のトレンドにおいて、いま注目されているのが、Mini LEDディスプレイです。営業部の杉原俊裕部長は「Mini LEDディスプレイは性質的に、OLEDディスプレイよりも大型モデルに適している。同技術のリーディングカンパニーである当社にとってはチャンスだ」とコメントしました。

株式会社TCL JAPAN ELECTRONICS 営業部 杉原俊裕部長5/8

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筆者撮影

3. 【TCL/2025年の新製品】量子ドットMini LEDによる次世代の高画質

今回の新製品では、同社の得意領域である量子ドットMini LEDを採用したシリーズを多く展開しています。量子ドットMini LEDは液晶ディスプレイの弱点だったコントラストを小型LEDを活用することで解決。これまでより黒の再現性が高い映像を再生することが可能です。

量子ドットMini LEDは大画面モデルにおいてOLEDより適した性質を持っている6/8

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出所:株式会社TCL JAPAN ELECTRONICS発表会資料

上位のX11K/C8K/C7K/C6Kシリーズは、バックライトをピクセルレベルで制御するプレサイスローカルディミングや、光のにじみを抑制する全領域ハロー制御テクノロジーなどによって、自然かつ再現性の高い高画質を実現。AI映像エンジン「AiPQ プロセッサー」を搭載することで、地上波でも配信でも映像に最適化されたクリアな映像を描写することができます。

量子ドットMini LEDのプレミアムラインを豊富に用意7/8

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出所:株式会社TCL JAPAN ELECTRONICS発表会資料

C6Kシリーズ以外では、オーディオブランドのB&Oと共同開発した音響システムを組み込むなど、サウンドにもこだわっています。ゲーム用途にも向いており、リフレッシュレートは144Hz VRR、独自アルゴリズムで最大288Hzまでアップグレードすることも可能です。ゲーム専用補助機能「Game Bar」を使えば、画面キャプチャや共有などもすばやく実行することができます。

ベゼルを限界まで削ったVirtually ZeroBorderにも注目8/8

資料のスライド

出所:株式会社TCL JAPAN ELECTRONICS発表会資料

デザインにおいては、ベゼルを限界まで削ったVirtually ZeroBorderが注目ポイント。画面の四隅の非表示領域を排除することで、視聴時の没入感を高めてくれます。

4. 【TCL/2025年の新製品】超大型モデルも夢じゃない?気になる価格をチェック

新製品は5月20日から順次発売されます。フラグシップだけでなくプレミアムラインにおいても、98V型などの超大型モデルを展開しています。価格は以下の通りです。

4.1 X11Kシリーズ

  • 98X11K(98V型)/200万円前後

4.2 C8Kシリーズ

  • 98C8K(98V型)/120万円前後
  • 85C8K(85V型)/60万円前後
  • 75C8K(75V型)/44万円前後
  • 65C8K(65V型)/36万円前後

4.3 C7Kシリーズ

  • 98C7K(98V型)/80万円前後
  • 85C7K(85V型)/44万円前後
  • 75C7K(75V型)/34万円前後
  • 65C7K(65V型)/27万円前後
  • 55C7K(55V型)/20万円前後

4.4 C6Kシリーズ

  • 98C6K(98V型)/60万円前後
  • 85C6K(85V型)/35万円前後
  • 75C6K(75V型)/22万円前後
  • 65C6K(65V型)/18万円前後
  • 55C6K(55V型)/14万円前後

4.5 P8Kシリーズ

  • 85P8K(85V型)/30万円前後
  • 75P8K(75V型)/20万円前後
  • 65P8K(65V型)/15万円前後
  • 55P8K(55V型)/12万円前後

4.6 P7Kシリーズ

  • 50P7K/9万円前後
  • 43P7K/8万円前後

4.7 P6Kシリーズ

  • 75P6K/15万円前後
  • 65P6K/11万円前後
  • 55P6K/9万円前後
  • 50P6K/8万円前後
  • 43P6K/7万円前後

4.8 S5Kシリーズ

  • 40S5K/5万円前後
  • 32S5K/4万円前後

シリーズによっては、65V型で20万円を切るモデルもあるのはうれしいポイント。豊富なラインナップが揃っているので、これからテレビの買い替えを検討する方は、価格と品質のバランスを予算と相談しながら決めるとよいでしょう。

参考資料

大蔵 大輔