2. 【老後のふたり】70歳代世帯の貯蓄《お金の置き場所別に見る》金融資産の内訳
先ほど紹介した貯蓄額(金融資産保有額)には、預貯金以外の各種金融資産も含まれています。その内訳についても見ていきましょう。
金融資産1923万円の内訳は以下の通りです。
- 預貯金(運用または将来の備え):853万円
- うち定期性預貯金:447万円
- 金銭信託:15万円
- 生命保険:230万円
- 損害保険:25万円
- 個人年金保険:70万円
- 債券:141万円
- 株式:380万円
- 投資信託:176万円
- 財形貯蓄:5万円
- その他金融商品:27万円
70歳以上・二人以上世帯の貯蓄の内訳で最も多かったのは「預貯金」で、全体の44.3%となっています。うち定期性預貯金は447万円で、全体に占める割合は23.2%でした。
また、有価証券(債券・株式・投資信託)は全体の36.2%を占めています。
また、金融資産構成の前年比較については、
- 現金や流動性の高い預貯金から、長期運用型やリスク資産に振り向けた:8.6%
- 長期運用型やリスク資産から、現金や流動性の高い預貯金に振り向けた:5.3%
- いずれにもあてはまらない:86.1%
また、金融商品を選ぶ際の基準としては、
- 安全性:29.6%
- 流動性:27.3%
- 収益性:24.1%
が上位に挙がりました。
貯蓄から投資へと目を向ける人が増える一方で、昨今の金融相場の不安定さからリスク性資産の割合を見直す人もいるでしょう。資産の置き場所に関する意識が、今後どう変化していくかも気になるところですね。
次では厚生労働省の一次資料をもとに、今のシニア世代がどの程度年金(厚生年金・国民年金)を受け取れているかを見ていきます。