日本銀行が行った「「生活意識に関するアンケート調査」(第101回<2025年3月調査>)の結果」によれば、1年前と比べて支出が増えた人は61.0%となっており、前回の調査に比べて増加しています(2025年4月11日公表。調査対象:全国の満20歳以上の個人・有効回答者数2082人)
なお、1年前と比べて支出を増やしたものは食料品、日用品、自動車、保健医療サービスなどとなっており、生活費が上がっていることがわかります。
現役世代でもきつい値上げですが、年金生活となれば、限られた収入で物価高に対応していくことになります。
現代は60歳代でも働く人が多いですが、70歳代になるとリタイアする人も増えています。
70歳代になってからどれくらい生活費がかかるのか、想像つかない人もいるでしょう。
今回は70歳代の平均的な生活費をみていきます。また、貯蓄や年金月額といった老後のお金についてもみていきましょう。
1. 日本の平均寿命は男女ともに80歳超へ
老後については、現役時代の早くから考える必要があります。
現在、日本の平均寿命は男女ともに80歳を超えており、長寿の国となっています。
実際、厚生労働省が公開している「令和5年簡易生命表の概況 1 主な年齢の平均余命」によれば、男性は81.09歳、女性は87.14歳でした。
男女差は、6.05歳です。
平成以降はおおむね6歳差で推移しており、女性のほうが老後生活がやや長い傾向があります。
昭和22年の平均寿命が男性50.06歳、女性53.96歳だったことを考えると、平均寿命が大きく延びたことがわかるでしょう。
平均寿命が延びると、その分老後生活も長くなる可能性があります。
そのため、平均寿命の長い日本人は老後生活についてもしっかり考えたほうがよいでしょう。