3.2 年金受給額を増やす方法
年金受給額を確認して少ないと感じたら、増やすための行動を取ることも検討してみましょう。主に以下のような方法があります。
- 国民年金への任意加入
- 年金の繰り下げ受給
- 付加年金への加入(国民年金基金との併用不可)
- 国民年金基金への加入(付加年金との併用不可)
上記には条件があるものもあるので確認してみましょう。
どれが良いのかは、その人の置かれている状況によって異なります。個人事業主の方は国民年金基金か付加年金への加入を検討してもよいでしょう。
また、年金の繰り下げ受給は、本来65歳で受け取る年金を66歳から75歳までの間繰り下げることができ、1カ月繰り下げるごとに0.7%増額されます。
貯蓄があったり、仕事を続けたりする場合ですぐに年金が必要ではないという人は、繰り下げ受給を考えるのも一つでしょう。
4. いつまで働くかも検討を
今回は老後についてみてきましたが、老後の生活費については早くから想定しておき、また老後の収入である年金見込み額も確認した上で、老後資金をいくら貯めるか考えましょう。
年金は現役時代の働き方や厚生年金は収入によっても受給額が変わるので、ねんきんネットを利用して収入などが変わった場合の将来の見込み額をシミュレーションしてみるとイメージしやすいでしょう。
また、「何歳まで働くか」でも貯蓄は変わります。
現在は多様な働き方が増えていますから、情報収集を重ねながら、どんな働き方で何歳まで働くかも考えておきたいところです。
昨今の物価高のように、いつ何が起こるかは誰しもわかりません。これを機に早くから老後について考えてみましょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和5年簡易生命表の概況 1 主な年齢の平均余命」
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」
- 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
宮野 茉莉子