10. 自分の年金記録を確認しよう

公的年金は生涯にわたって支給される重要なライフラインです。

年金加入状況や受給見込額は、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を活用して確認しておきましょう。

これらで年金記録を確認した際に、「未加入」の期間がある場合は、その点に注意し、早めに対応することが重要です。

10.1 年金記録に「もれ」や「誤り」があるかもしれないケースとは?

自分の年金記録を確認しよう

自分の年金記録を確認しよう

出所:政府広報オンライン「ねんきんネット」でいつでも最新の年金記録が確認できます!

「未加入」期間に「働いていなかったケース」

  • 学生であったが、国民年金に加入していた。
  • 夫(妻)の扶養家族であったが国民年金に加入していた(昭和61年3月以前に限る)

「未加入」期間に「働いてたケース」

  • 退職後、結婚し姓が変わった
  • いろいろな名前の読み方ができる
  • 事情により本名とは異なる名前で勤めた
  • 事情により本来とは異なる生年月日で勤めた
  • 転職のたびに年金手帳が新たに発行されたが、年金手帳を一つにまとめる手続きをしていない
  • 同じ会社(グループ)内で転勤や出向を繰り返していた
  • 勤務先の会社が、合併・社名変更・倒産した
  • 試用期間中に退職した
  • 保険の外交員、期間工などとして勤めていた

その他のケース

  • 保険料を納付したにもかかわらず、「未納」となっている
  • 標準報酬額(※)が実際と異なっている、または大きく変動している

※給与などの平均を区切りのよい一定の幅で区分し、納付する保険料額の計算のもととなるもの

上記のいずれかの項目に該当する場合、年金記録に「もれ」や「誤り」がある可能性があります。

もし気になる点があれば、最寄りの年金事務所に問い合わせて、確認や修正を依頼することをおすすめします。

11. まとめにかえて

少子高齢化により将来的に年金の給付水準は低下する可能性があります。

年金制度は時代の変化に合わせて変わりますので、老後対策の一環として年金制度について注視し続けていきましょう。

公的年金は老後の収入源の一つとなりますが、年金収入だけで生活するのは難しいかもしれません。

年金収入だけで生活できないことを想定して、別の収入源や資産を確保しておくと安心です。

参考資料

和田 直子