「人生100年時代」の足音が近づくこんにち、老後の生活設計は大切な課題と言えるでしょう。
厚生労働省の「令和4年簡易生命表」によれば、女性の平均寿命は87.09歳と長く、これは「日常生活に制限なく過ごせる期間」である健康寿命75.45歳との間に、約11年以上の開きがあることを示しています。
この差は、つまり「要介護となる可能性ある期間」と言い換えることができ、経済的な負担増に直結するケースもあるでしょう。とくに女性は長生きする傾向があるため、配偶者に先立たれた後、一人で過ごす時間が長くなるといったケースも少なくありません。
そこで重要となるのが、老後の安定収入の要となる「公的年金」制度です。
今回は、そのしくみの基本に触れたあと、厚生労働省の一次資料に基づき、いまのシニア女性が実際にどの程度の年金を受け取っているのかを見ていきましょう。