2025年1月、厚生労働省は2025年度の公的年金(国民年金・厚生年金)の引き上げを発表しました。
この改定は「2025年4月支給分」から適用されますが、具体的にどの程度増額されるのでしょうか。
本記事では、2025年度の年金額改定の内容や、改定後の金額を確認できる「年金振込通知書」の見方について解説します。
現代シニアが受け取っている年金平均額についても紹介しているので、あわせて参考にしてください。
1. 2025年度の年金額は「1.9%」の増額に
厚生労働省が発表した「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」によると、2025年度の年金支給額は前年と比べて1.9%の増額改定となりました。
2025年度の「国民年金」および「厚生年金」の具体的な支給例は以下のとおりです。
- 国民年金(老齢基礎年金):6万9308円(1人分)
- 厚生年金:23万2784円(夫婦2人分)
国民年金の支給額は、保険料を40年間途切れることなく納めた場合の「1人分の満額支給額」を基準としています。
一方、厚生年金の支給額は、標準的な夫婦2人分の合計額として示されており、個人単位の支給額とは異なる点に注意が必要です。
ここでいう「標準的な夫婦」とは、以下の条件を満たすモデルケースを指します。
- 夫婦ともに国民年金を満額受給
- 夫(または妻)が現役時代に平均標準報酬額45万5000円で40年間厚生年金に加入
- 妻(または夫)は厚生年金に加入せず、専業主婦またはフリーランスとして活動
今回の年金額改定は、2025年4月支給分から適用されることになります。