この春、定年退職を迎えた上司を見送ったという方もいるでしょう。定年退職を迎えれば、自然と生活費が減ると思っている方も多いです。

しかし、退職後にいきなり生活費を落とすのは難しいものです。現役時代のうちから、徐々にダウンサイジングを始めていくことが大切になるでしょう。

さらに、実は定年後に増えると見込まれる出費もあります。

シニアの家計収支を見ながら、老後のお金について考えていきましょう。記事の後半では年金額についてもご紹介します。

1. 定年後に「増える出費・減る出費」の一覧

定年退職を迎えたあと、増える出費や減る出費があります。

公益財団法人 生命保険文化センターによると、以下のような出費が挙げられます。

1.1 定年後に増える出費の例

  • 近所づきあいの交際費
  • 趣味や生きがいのための費用
  • 配偶者の国民年金保険料(配偶者が60歳になるまで)
  • 国民健康保険料

1.2 定年後に減る出費の例

  • 住宅ローン(完済する場合)
  • 会社員としての交際費・食費
  • スーツ、ワイシャツ、ネクタイなどビジネス被服代
  • 子どもの教育・扶養費用(成人・独立の場合)
  • 厚生年金保険料
  • 雇用保険料
  • 健康保険料

1.3 定年後も関係なく発生する出費の例

  • 食費や光熱・水道代など生活費
  • 家賃
  • 住居費(固定資産税、リフォーム費用など)
  • 生命保険や損害保険の保険料
  • 介護保険料

定年退職と連動するわけではない出費もありますが、盲点とならないようしっかり予習しておきたいですね。