2025年4月から65歳までの雇用機会確保が完全義務化されています。

一昔前は60歳からセカンドライフ、いわゆる老後生活をスタートさせる方が多かったように思いますが、状況が変わってきているようです。

ライフプランについて老後資金の準備に関する相談を受ける機会のある筆者ですが、「何歳から老後生活をスタートさせるイメージですか?」と伺うと、「70歳くらいまでは働かないとだめかなと思っています」と仰る方も多くなってきたように感じます。

「70歳」が現役と老後を分ける年齢になる時代はそう遠くないかもしれませんね。

今回は、70歳代の方における年金受給額や貯蓄額について確認していきたいと思います。

1. 【70歳代】一ヶ月の最低生活費は「35万円」が平均

金融経済教育推進機構(J-FREC)が公表する「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」によると、一ヶ月あたりの最低生活費の平均は下記の通りです。

  • 60歳代:31万円
  • 70歳代:35万円

なお、20歳代~50歳代が考える「老後のひと月当たり最低予想生活費」は、以下の通りです。

20歳代:70万円
30歳代:40万円
40歳代:33万円
50歳代:37万円

まだ老後が遠いと感じる20歳代では、年金額について現実とのギャップを感じるかもしれませんが、退職を控えた50歳代では平均で37万円程度となっています。

では、この金額を実際に年金収入として得ることは可能なのでしょうか。

次章では、年金額について詳しく見ていきます。