1.1 現代シニアは「国民年金」と「厚生年金」をいくら受給している?
次に、「国民年金」と「厚生年金(国民年金を含む)」の平均受給額について見ていきましょう。
厚生労働省年金局が公表している「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、それぞれの平均月額は以下のとおりです。
【国民年金の平均月額】
- 〈全体〉平均年金月額:5万7584円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9965円
- 〈女性〉平均年金月額:5万5777円
【厚生年金の平均月額(国民年金を含む)】
- 〈全体〉平均年金月額:14万6429円
- 〈男性〉平均年金月額:16万6606円
- 〈女性〉平均年金月額:10万7200円
国民年金は保険料が一律のため、受給額に大きなバラつきはなく、平均額は全体および男女別ともに5万円台となっています。
2025年度の国民年金の満額は「6万9308円」と定められていることからも、国民年金のみで月に10万円以上の年金を受け取るのは難しいのが実情です。
一方で、厚生年金の平均受給額は全体で14万円台ですが、男女間で約6万円の開きがある点が特徴です。
厚生年金は年収に応じて保険料が決まるため、国民年金に比べて受給額の差が大きく、「月額10万円未満」の受給者も一定数存在します。
次章では、厚生年金の受給状況について、さらに詳しく見ていきましょう。