金融庁より公表された「NISA口座の利用状況調査(令和6年12月末時点)(速報値)」のデータによると、2024年12月末時点で、NISA口座数は約2560万口座、年間買付額は成長投資枠、つみたて投資枠をあわせて約17兆4485億円にのぼりました。

新制度として2024年1月からスタートした、新NISAを利用して資産形成をする方が増えています。

今回は、新NISAの制度概要と、毎月5万円を想定利回り3%で運用した場合のシミュレーションを10年間・20年間・30年間の期間別で紹介します。

1. 新NISAはどんな制度?

NISAとは、2014年1月に少額からの投資をおこなう方のためにスタートした少額投資非課税制度のことです。

2024年1月から「新NISA」として新制度が開始しました。

1.1 新NISAは運用益が非課税

通常、株式や投資信託に金融商品を投資した場合、売却して得た運用益や配当に対し、20.315%の税金がかかります。

一方、新NISAでは、投資によって得た運用益や配当が非課税になります。

運用益(売却益・配当/分配金)が非課税

運用益(売却益・配当/分配金)が非課税

出所:金融庁「NISAを知る」

新NISAは非課税で運用できますが、年間の投資上限金額が決まっています。

1.2 新NISAの年間投資枠はあわせて360万円

新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つがあります。

新NISAの年間の投資上限額は、つみたて投資枠は120万円、成長投資枠は240万円、合計で360万円まで投資可能です。

新NISAのポイント

新NISAのポイント

出所:金融庁「NISAを知る」

【新NISAのポイント】

  • 非課税保有期間:無期限
  • つみたて投資枠と成長投資枠の併用可能
  • 非課税保有限度額:1800万円(成長投資枠のみ利用する場合1200万円)

つみたて投資枠

  • 年間投資枠:120万円
  • 投資対象商品:長期の投資・分散投資に適した一定の投資信託

成長投資枠

  • 年間投資枠:240万円
  • 投資対象商品:上場株式・投資信託等

新NISAで保有していた金融商品を売却した場合、購入時の金額分は翌年に投資枠として復活します。

これにより、ライフステージの変更や資金ニーズ、投資戦略に応じて、柔軟な資産運用ができます。