2025年度最初の年金支給日は、4月15日でした。
食料品や日用品など、さまざまなモノの値段が上昇する中、2か月おきの年金支給日を心待ちにしているシニアの方も多いことでしょう。
そんな年金ですが、近年の物価や賃金の変動を反映し、2025年度から受給額が1.9%引き上げられます。
今回は、年金額改定の詳細や受給額の目安を解説するとともに、60歳~90歳以上の平均年金月額についてもご紹介します。
老後への不安が高まる中で、現代のシニア世代がどのくらいの年金を受け取っているのかを知り、貯蓄や資産運用など自分にできることから始めていきましょう。
1. 【2025年度の年金額改定】厚生年金と国民年金の受給額が1.9%アップ
厚生労働省は2025年度の年金額改定を発表し、2024年度と比べて1.9%の引き上げが決定しました。
モデル夫婦世帯(※1)では月額23万2784円(+4412円)、国民年金の満額(※2)は月額6万9308円(+1308円)です。
ただし、将来の年金の給付水準を維持するための「マクロ経済スライド」の適用により、引き上げ率は賃金の伸びよりも0.4%低く抑えられています。
そのため、名目上は増額されるものの、実質的には目減りする可能性がある点に注意が必要です。
※1 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
※2 国民年金保険料を全期間(480カ月)納付した場合に65歳以降で受給できる年金額