金融経済教育推進機構(J-FREC)が公表する「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」によると、年金では「日常生活費程度もまかなうのが難しい」の考えの人が39.1%にのぼることがわかりました。

さらに年齢別・年収別に見ることで、その実態や特徴が詳細に浮彫となります。

アンケート結果をもとに、さまざまな角度から見ていきましょう。

さらに記事の後半では、実際に支給された年金平均額について、1歳刻みで紹介します。

老後を考える参考にしてみましょう。

1. 年金では「日常生活費程度もまかなうのが難しい」39.1%

金融経済教育推進機構(J-FREC)が公表する「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」によると、年金では「日常生活費程度もまかなうのが難しい」と考える人が39.1%であることがわかりました。

ただし、年齢別に特徴があります。

1.1 年齢別「年金に対する考え方」

  • 20歳代:33.9%
  • 30歳代:42.1%
  • 40歳代:47.7%
  • 50歳代:44.8%
  • 60歳代:32.6%
  • 70歳代:30.6%

30歳代~50歳代では平均を超え、40%台となっています。そもそも年金だけに頼るという発想がなく、こつこつ備えているという人もいるのではないでしょうか。

年収別にも見てみます。

1.2 年収別「年金に対する考え方」

  • 収入はない:55.1%
  • 300万円未満:46.7%
  • 300~500万円未満:40.8%
  • 500~750万円未満:40.1%
  • 750~1000万円未満:31.1%
  • 1000~1200万円未満:24.1%
  • 1200万円以上:23.9%

「日常生活費程度もまかなうのが難しい」と考える人の割合は、年収が低いほど高まる傾向にあります。

年収が高いとその分も年金額が高まりますし、公的年金以外に私的年金で備えられているという人がいる可能性もあるでしょう。

また、持ち家の有無でも違いが見られました。

  • 持家:34.3%
  • 非持家:49.2%

持ち家以外の世帯では、半数近くが「日常生活費程度もまかなうのが難しい」と感じています。

家賃や入居費用などを考えると、年金プラスアルファの備えが必要になるでしょう。

では、実際に年金の平均額はどれほどなのでしょうか。実態を見ていきましょう。