3. 厚生年金の平均受給額はいくら?

平均年収600万円の人の年金受給額は、約18万円でした。この金額は、年金受給者全体の受給平均額と比べてどれくらいの差があるのでしょうか。基礎年金を含む厚生年金の平均受給額を見てみましょう。

【厚生年金】年金月額階級別老齢年金受給権者数グラフ

【厚生年金】年金月額階級別老齢年金受給権者数グラフ

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

〈全体〉平均年金月額:14万6429円
〈男性〉平均年金月額:16万6606円
〈女性〉平均年金月額:10万7200円

全体の月あたり平均受給額は14万6429円です。約18万円の年金は、平均と比べても多いといえます。男女別で見ても男性が16万円、女性が10万円となっており、月額約18万円の年金は平均を上回っています。

内訳を見てみると、男性は17〜18万円を受給している人が96万5766人で、男性の中で最も多くなっています。男性で月額約18万円の年金を受け取っている人は決して少なくないようです。

一方、女性は9〜10万円台が81万9604人で最も分布が多くなっています。17〜18万円台の金額を受給する人は8万8085人のため、女性で月額約18万円の年金を受け取れる人は少数といえるでしょう。

4. まとめ

平均年収が600万円の場合の基礎年金+厚生年金の受給額は、約18万円でした。平均よりも多くの年金を受け取れるため、過度な不安はいらないでしょう。

とはいえ、実際に自分が年金を受給し始めるときの経済情勢は見通せません。物価や経済情勢がどのような状況であっても備えられるよう、年金以外の資産づくりや年金額を増やす工夫をして、老後生活を迎えましょう。

参考資料

石上 ユウキ