2025年4月7日、厚生労働省より「毎月勤労統計調査 令和7年2月分結果速報」が発表されました。
平均賃金は前年同月比3.1%増加となりましたが、物価の変動を加味した実質賃金は前年同月比1.2%減となりました。
物価上昇が家計に大きな打撃を与えていることがわかります。このまま、物価上昇が続いていってしまうと私たちの生活はどう変化していくのでしょうか。
政府でも給付金等で家計の手助けをしています。
今回は、そんな給付金の一つである「年金生活者支援給付金」について確認していきます。制度自体の概要や支給要件等についても解説していきますので、ご自身が給付対象になるかどうかを確認してみてください。
1. 2025年度「年金生活者支援給付金」の給付基準額が決定
公的年金等の収入金額やその他の所得が一定基準に満たない人を対象にした「年金生活者支援給付金」。
老齢年金、障害年金、遺族年金のそれぞれの年金に設けられており、公的年金に上乗せして支給されます。
年金生活者支援給付金は、公的年金と同様に毎年度、物価変動に応じて支給額の見直しが行われます。
2025年1月24日、厚生労働省は2025年度の「年金生活者支援給付金」の給付額を、前年度から2.7%引き上げることを公表しました。
- 老齢年金生活者支援給付金(月額):5450円(※基準額)
- 障害年金生活者支援給付金(月額):1級6813円・2級5450円
- 遺族年金生活者支援給付金(月額):5450円
老齢年金生活者支援給付金について、公表されているのは「基準額」です。
この基準額と保険料納付済期間などに基づいて、実際の支給額が計算されます。保険料納付済期間が40年間(480ヵ月)に満たない場合、その分が差し引かれて支給されることに留意しておきましょう。
しかし、年金生活者支援給付金を受け取るには、いくつかの条件を満たす必要があります。
次章では、どのような方が対象となるのかを確認してみましょう。