物価上昇が続くなかで、日々の生活に苦しんでいる人も多いでしょう。特に、年金だけで生活するシニア世帯にとって、生活費の高騰は大きな問題です。

そんななか、2025年4月から老齢年金生活者支援給付金の給付金額が増額されます。老齢年金生活者支援給付金とは、老後収入が少なく生活が苦しい人に対し、生活支援を目的として年金に上乗せして支給される給付金です。

厚生労働省は、2025年4月分からの老齢年金生活者支援給付金基準額が月5310円から月5450円になると公表しました。

2025年度:年金生活者支援給付金の給付基準額1/3

2025年度:年金生活者支援給付金の給付基準額

出所:厚生労働省「令和7年度の年金額改定について」

わずかではあるものの、老齢年金生活者支援給付金の受給者は収入が増えることになります。

では、そもそも老齢年金生活者支援給付金とはどのような人が受け取る給付金なのでしょうか。

本記事では、老齢年金生活者支援給付金の支給要件を解説します。給付基準額と給付額の計算方法についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

1. 老齢年金生活者支援給付金の支給要件

まずは、老齢年金生活者支援給付金を受け取れる人の要件を確認しましょう。

厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」によると、以下の要件をすべて満たす場合に老齢年金生活者支援給付金を受給可能です。

老齢年金生活者支援給付金の支給要件2/3

老齢年金生活者支援給付金の支給要件

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」

1.1 年金生活者支援給付金の支給要件

  • 1.65歳以上の老齢基礎年金の受給者である
  • 2.同一世帯の全員が市町村民税非課税である
  • 3.前年の公的年金等の収入金額※1とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は88万9300円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は88万7700円以下※2である。

※1…障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれない
※2…昭和31年4月2日以後に生まれた人で78万9300円を超え88万9300円以下である場合、昭和31年4月1日以前に生まれた人で78万7700円を超え88万7700円以下である場合には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給される

65歳以上の年金受給者で年金収入が少なく、本人を含む同一世帯全員が住民税非課税である必要があります。

高額な年金を受け取る人や住民性を納める人が同世帯にいる場合、年金生活者支援給付金は受け取れません。

2. 老齢年金生活者支援給付金の給付基準額

老齢年金生活者支援給付金の受給要件を確認しましたが、いくらお金をもらえるのでしょうか。支給金額は、給付基準額を基に年金保険料を納めていた期間などによって決まります。

厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」によると、2024年度における老齢年金生活者支援給付金の計算方法は以下のとおりです。

老齢年金生活者支援給付金の給付額3/3

老齢年金生活者支援給付金の給付額

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」

2.1 年金生活者支援給付金の給付額計算式

  • (1)保険料納付済期間に基づく額(月額)=5310円×保険料納付済期間/被保険者月数480月
  • (2)保険料免除期間に基づく額(月額)=1万1333円×保険料免除期間/被保険者月数480月

年金保険料を毎月漏れなく納めた場合、月5310円を受給できます。2025年4月からは月5450円を受給可能です。

また、低所得者や失業者が申請することで保険料納付が免除となる「保険料免除期間」がある人は、さらに受給額が増えます。

たとえば、保険料納付済期間が460月、保険料免除期間が20月の人は、2024年度の受給額は月5556円(5310円×460月/480月+1万1333円×20月÷480月)です。

3. 老齢年金生活者支援給付金の申請方法

老齢年金生活者支援給付金を受け取るには、自分で申請する必要があります。受給対象者には請求書はがきが届くため、必要事項を記入して提出期限までに返送しましょう。

提出が遅れてしまうと、受給開始月が遅れて受給総額が減ることがあるため、注意してください。

4. 生活費を見直そう

物価上昇が続く現代は、生活費の見直しが必要です。何も対策をしなければ、年々生活コストが上昇してしまいます。

まずは、家計簿をつけて毎月の支出を可視化しましょう。そのなかで、削減できる費用がないかを確認してください。

特に、保険料や新聞代、通信料金などの固定費は一度見直せば継続して効果が見込めます。ぜひ、余計な固定費をカットして、少しでも余裕のある生活を目指してみてはいかがでしょうか。

参考資料